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日本のSDV開発者の60%がサイバーセキュリティを最大リスクと回答 QNX調査

BlackBerry Limitedの事業部門であるQNXは2026年10月27日、日本を含む8カ国の自動車ソフトウェア開発者1,100名を対象とした第2回グローバル調査「Under the Hood: SDV Developer Report 2026」の日本市場分析を発表しました。日本のソフトウェア定義車両(SDV)開発現場では、サイバーセキュリティを最大のリスクとみる回答が前年調査の41%から19ポイント上昇して60%となり、調査対象8カ国の中で最も高くなりました。開発現場における課題の焦点がテストから統合や調達へと移る一方、規制への見方は改善したものの対応体制の構築に課題が残る状況が浮き彫りとなっています。

調査結果によると、SDV展開における最大リスクに「サイバーセキュリティ脆弱性」を挙げた日本の開発者は60%に達し、グローバル平均の47%を13ポイント上回りました。また、3年以内にSDVがサイバー攻撃の主要な標的になると考える割合も87%(グローバルは83%)となっています。

今後5年で最も重要になるスキルについては「サイバーセキュリティ」が64%(前年53%)で1位となり、次いで「AI/ML統合」が63%(グローバル平均49%)となりました。さらに、AIが今後3年で最も大きな影響を与える領域としても「サイバーセキュリティ」が30%で1位(グローバル平均は15%で4位、中国は7%、韓国は8%)に選ばれています。

日本においてAIが「変革的、あるいは大きな役割」を果たすとの回答は75%(グローバル87%)にとどまるものの、AI/ML統合を重要スキルとする回答は63%とグローバルを14ポイント上回りました。背景には、無線通信(OTA)によるソフトウェアアップデートに対応する車両に対し、国連協定規則第155号(UN-R155)への適合が義務付けられていることや、サイバー攻撃の脅威が高まっている環境があります。

開発現場の重荷はテストから統合や調達の遅れへ移行

グローバル全体では開発者が平均して工数の35%を基盤ソフトウェアの統合作業に費やしており、日本も同水準の35%となっています。しかし、開発課題の内訳には地域差がみられます。

グローバルで課題の1位となった「デバッグ・テスト」(前年36%から44%)は、日本においては29%と調査対象8カ国で最も低い数値となりました。日本の最大の課題は「統合の複雑さ」(前年36%から45%)と「長い開発サイクル」(前年46%から45%)であり、「調達・ライセンス取得の遅れ」(前年23%から39%)および「SoCの柔軟性不足」(前年21%から37%)がいずれも前年から16ポイント上昇し、8カ国の中で最高となりました。

開発遅延の原因についても、前年調査の「規制の遅れ」(52%)から、「非効率な開発プロセス」(60%)と「人材不足」(57%)へと変化しています。また、業界横断的な協業を「重要」とする割合が97%に達した一方、「自社が協調的な開発プラクティスを支援している」と答えた割合は77%にとどまり、認識と実行の間に20ポイントの開きが生じています。

規制への見方は改善するも対応体制の整備に遅れ

グローバル全体では、車載技術関連の新規制や法案によって開発スケジュールが「遅延した」との回答が3分の1を占める中、日本市場では規制に対する受け止めに改善がみられました。

新規制が開発スケジュールを「加速した」と回答した日本の開発者は前年の32%から43%に上昇し、「遅延した」は前年の35%から27%へ減少しました。規制の枠組みがSDVの進化のスピードに追いつけるとする回答も前年の67%から85%へと上昇しています。

一方で、規制変化への対応に「非常に自信がある」と回答した日本の割合は前年の16%から9%へ低下しました。「ある程度自信がある」を含めた割合は74%となっています。日本の開発者が対応を困難としている規制としては、「サイバーセキュリティ」(56%)と「AI/ML関連」(41%)が挙げられています。

QNXのカントリーセールスディレクター Japan オートモティブである松岡秀樹は、日本の強みである品質や安全意識の高さを評価しつつ、社内体制の整備を進め慎重さを開発スピードに転換できるよう基盤ソフトウェアを通じて支援していく姿勢を示しています。

調査概要

  • 調査名:Under the Hood: SDV Developer Report 2026
  • 調査主体:OnePoll(QNXからの委託)
  • 調査対象:日本、米国、カナダ、英国、ドイツ、フランス、中国、韓国の組み込み自動車ソフトウェア開発者1,100名(うち日本100名)
  • 調査期間:2026年7月20日〜8月4日
  • 調査方法:Market Research Societyの行動規範に従ったオンライン調査(ダブルオプトイン方式)

※前年(2025年)調査は2025年7月25日〜8月5日に実施。対象国の構成が一部異なるため、グローバル平均の前年比較は方向性を示す参考値となります。

発表企業について

  • BlackBerry Limited
  • 本社:カナダ・オンタリオ州ウォータールー
  • CEO:ジョン・ジアマッテオ
  • 上場市場:NYSE:BB、TSX:BB
  • QNX
  • BlackBerry Limitedの事業部門
  • 本社:カナダ・オタワ

本記事はQNXの発表をもとに作成しています。

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