スペースデータ、交通事故現場を3Dで記録・検証できるデモを開発
株式会社スペースデータは、交通事故の現場を3D(三次元)で記録し、離れた場所から確認・計測・再現できる「事故現場3D記録・検証」のデモを開発した。ドローン撮影や地上スキャンで取得した現場の点群や画像をもとに、タイヤ痕や落下物、車両位置といった痕跡を3D空間上に記録し、2点間の距離計測や衝突に至る経過の再生を一つの画面で行える。本デモは、警察や自治体の交通安全部門、損害保険会社の事故調査担当など、事故の記録と検証に関わる機関・企業での活用を想定している。
開発の背景

交通事故の現場は通行を早期に再開させるため短時間での片付けが求められ、タイヤ痕や落下物などの痕跡は時間とともに失われていく課題がある。従来の記録は写真やメモ、手作業での寸法計測が中心であり、後日、痕跡同士の位置関係を立体的に確かめ直したり、現場に立ち会っていない担当者が同じ情報を共有したりすることは容易ではなかった。
同社は現実の空間を情報化してデジタル空間上に再現する「空間知能」の技術開発を進めており、その技術を事故現場の記録に応用した。現場を保存し、離れた場所から確認・検証するまでの流れを一つの画面で示すデモを開発したとしている。

本デモは、事故現場の情報を扱うための3つの機能を備えている。
- 記録:タイヤ痕・落下物・車両位置などの記録ポイントを3D空間上に配置し、ポイントを選択することで位置・写真・メモを確認できる。任意の2点を指定して直線距離・水平距離・高低差を計測記録として残せるほか、現場で撮影した画像の一覧管理や3D空間上の位置との照合が可能。
- 表示:取得した点群をそのまま表示する「点群」、面として再構成した「メッシュ」、両者を重ねた「重ね合わせ」の3つの表示を切り替えられる。断面表示や視点の保存に対応し、記録の書き出しや印刷用レポートの出力、記録の共有まで同じ画面から行える。
- 再現:「経過を再現」機能により、進入・制動・衝突・停止までの車両の動きを3D空間上で再生する。衝突の前後はスロー再生で当たり方や部品の飛び散り方を確認できる仕様となっており、再生される車両の停止位置・タイヤ痕・落下物は記録ポイントと一致するよう構成されている。
なお、本デモの現場・データはすべて架空であり、計測値・経過の再現はモデル上の説明用で、速度・過失の判定や証拠能力を保証するものではないとしている。
想定される活用場面と今後の展開
本デモの仕組みにより、事故の記録と検証に関わる担当者は現場対応から事後検証、情報共有までの各段階でデータを活用できるようになる。現場対応では限られた時間の中で痕跡の位置関係を写真やメモ、寸法とあわせて3Dで保存でき、事後には現場に赴くことなく3D空間上で視点を変えて痕跡を確認し、距離を計測できる。さらに、現場に立ち会っていない担当者とも同じ3D記録やレポートを共有し、状況の説明に役立てられるとしている。
同社は今後、実際の計測データを用いた検証を進めるとともに、関係機関・企業の意見を取り入れながら現場での運用に必要な機能や要件を具体化していく方針だ。加えて、事故現場の記録にとどまらず、交通シミュレーションや警備計画の立案など、3D空間の情報を活用した公共安全分野への展開を図るとしている。
株式会社スペースデータについて
東京都港区に本社を置く株式会社スペースデータ(代表取締役社長:佐藤航陽)は、「宇宙の民主化」を使命に掲げ、空間知能技術を活用したデジタルプラットフォームの構築を進めるテクノロジースタートアップ。
- 社名:株式会社スペースデータ
- 代表:佐藤航陽
- 所在地:東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 15階
- 資本金:15億1300万円
- 事業内容:宇宙開発に関わる投資と研究
- HP:https://spacedata.jp
本記事は株式会社スペースデータの発表をもとに作成。
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