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IIJエンジニアリング、可搬型Wi-Fi基地EG アクセスポッドを12月1日より提供へ

株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)の100%子会社である株式会社IIJエンジニアリングは、Starlinkと電源、Wi-Fiアクセスポイントなどを一体化した可搬型Wi-Fi基地「EG アクセスポッド」を12月1日より提供開始すると発表した。カゴ台車型の筐体にWi-Fi環境の構築に必要な機器を搭載しており、設置場所まで運んで起動することで、最短10分でWi-Fiスポットを開設できる。屋外イベント会場をはじめ、災害時の避難所や通信設備のない建設現場などでの活用が見込まれている。

開発の背景と目的

一時的に多くの人が集まる場所では、通信が集中してつながりにくくなる「輻輳(ふくそう)」が発生することがあるほか、災害時には通信設備の被災により携帯電話が利用できなくなるケースがある。これに対する仮設Wi-Fiの構築には、従来、光回線の敷設工事や開通手続きが必要となり、準備期間やコストが課題となっていた。

光回線の工事を伴わずにブロードバンド回線を導入できる手段として衛星通信のStarlinkが有効である一方、広域にWi-Fiスポットを開設するには電源確保や機器配置、風雨対策などネットワークと現場施工のノウハウが求められる。そこで、大規模イベント会場で仮設ネットワークの構築・運用を手がけてきたIIJエンジニアリングの知見を生かし、現場での施工や高度な設定作業を行わずにWi-Fiスポットを開設できる製品として開発された。

工事不要で最短10分で開設可能な製品特徴

本製品は蓄電池とソーラーパネルによる自立電源、Starlinkによる衛星通信を組み合わせているため、電源工事や回線工事を行わずに設置できる。上空の見通しを確保できれば、商用電源や光回線、携帯電話回線が利用できない場所でもWi-Fiスポットを開設可能となっている。蓄電池はパススルー充電に対応しており、商用電源を接続して稼働時間を延ばすこともできる。

筐体はカゴ台車型で、エレベーターへの積載やトラックでの輸送を想定した構造を採用しており、設置場所へ運んで起動ボタンを押すことで、最短10分で利用を開始できる。また、必要な帯域や接続数、利用範囲、稼働時間などに応じた通信機器や蓄電池サイズの選択が可能で、IIJエンジニアリングが蓄電池残量や回線品質を遠隔から確認するリモートサポートにも対応する。

標準構成の主な仕様

標準構成の主な仕様は以下の通りとなっている。

  • 上位回線: Starlink Mini(主回線)/LTEモデム(副回線)による冗長構成
  • 無線LAN: Wi-Fi 6対応アクセスポイント(来場者用・運営スタッフ用のSSID 2系統)
  • 電源: ソーラーパネル 150W×2(天板・折りたたみ式)、MPPTコントローラ、リン酸鉄リチウム蓄電池 1.5kWh、DC-ACインバータ 500W
  • 筐体: JIS規格カゴ台車ベース、外形寸法 1,100×800×1,700mm、LED状態表示、ワンタッチ起動
  • 性能目標値: 通信速度 下り最大200Mbps/同時接続 100台/無給電連続稼働 6時間以上(日中はソーラー充電により延伸)

衛星との見通しを確保するため、設置場所は主に北東方面の上空が開けた場所が必要となる。また、ソーラーパネルによる充電には日照を確保できる場所への設置が必要で、建物や樹木で上空が遮られる場所では通信速度や充電性能が低下する場合があるとしている。なお、仕様および性能目標値は開発時点のものであり、予告なく変更される場合がある。

提供形態と利用シーン

提供形態は月額レンタルで、価格は以下の通りとなっている。

  • 提供形態: 月額レンタル
  • 初期費用: 100,000円(税別)
  • 月額費用: 300,000円~(税別)/1台

月額費用には、通信費用(500GB分)、機器レンタル費用、リモートサポート費用が含まれる。標準のリモートサポート受付時間は平日9:00~17:00となっている。利用期間や台数に応じて提供価格が変動し、別途運送料が発生する。

主な利用シーンには、一時的に多数の来場者が集まる祭事や花火大会、スポーツ大会などのイベント会場、安否確認や行政情報へのアクセスを行う災害時の避難所、固定回線や電源設備が整備されていない建設現場などが挙げられている。同社は今後も製品の改良や搭載機器の拡充を進めるほか、販売モデルの提供も予定しているとしている。

本記事は株式会社IIJエンジニアリングの発表をもとに作成されています。

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