BLUABLE、佐渡の実海域でSP法によるワカメ・ツルアラメの生長を確認
株式会社BLUABLEは、新潟県水産海洋研究所と共同で佐渡の実海域において実証試験を実施し、藻場造成技術「SP法(Sol Paint法)」を用いてワカメとツルアラメの生長を確認した。SP法は培養したフリー配偶体を基質に直接塗布して海中に設置できる技術で、従来の種苗準備に必要な工程や作業の効率化につながる新たな選択肢として期待されている。同社は今後、自然海域での藻場再生に加え、港湾や護岸などの人工構造物を活用したブルーインフラへの応用も目指す。
藻場再生における種苗供給の課題とSP法の開発
二酸化炭素の吸収・貯留や水産資源の維持、多様な海洋生物の生息場として藻場は重要な役割を担っている。しかし磯焼けなどで海藻が減少した海域では、海藻の再生に向けた種苗の供給が課題となっている。周辺に海藻がほとんど存在しない海域では、一般的に遊走子やフリー配偶体の培養から種糸の作製に至るまでに時間と手間がかかる。
兵庫県宝塚市に本社を置く株式会社BLUABLE(代表取締役:魚谷 貴秀)はこれまで、独自開発した約700gの基質「クライン管」を用い、全国18海域・10海藻種(コンブ、ワカメ、アラメ、カジメ、アントクメ、モズクなど)を対象に藻場造成の研究開発や実証に取り組んできた。こうした種苗確保の課題を解決するため、同社はフリー配偶体を基質に直接塗布するSP法の研究開発を進めている。
実証試験でワカメとツルアラメの生長を確認
今回の実証試験では、培養したワカメとツルアラメのフリー配偶体を特殊なゾルに混合し、クライン管に塗布したうえで、翌日に佐渡の実海域に設置した。その結果、両種の生長が確認された。
SP法は、培養したフリー配偶体を基質に直接塗布することで基質への種苗の付与を効率化し、種苗を付けた資材をすぐに海中へ設置できる技術である。同社は今後、対象とする海藻種や海域を広げながら生長状況や海域ごとの適用条件などを検証し、技術の実用化に向けた知見を蓄積していくとしている。


2026年度に全国5カ所以上で実証試験を計画
2026年度には、全国5カ所以上の海域で5海藻種を対象とした実証試験を進める計画だ。複数の海域および海藻種で検証を行うことで、地域ごとの環境条件に応じた適用可能性を評価し、藻場再生への活用を目指す。
人工構造物を活用したブルーインフラへの応用展開
株式会社BLUABLEは、SP法を自然海域における藻場再生にとどまらず、港湾や護岸などの人工構造物を活用した「ブルーインフラ」へも展開していく方針を掲げる。
地域に適した海藻の種苗を付与した資材を護岸や消波ブロックなどに設置することで、海洋生物の生息環境の創出や、海洋環境と地域社会の持続可能性への貢献を目指す。同社は今後も研究機関や地域の関係者と連携し、実海域での検証を重ねながら技術開発と社会実装を進めるとしている。
株式会社BLUABLE 概要
- 代表者:代表取締役 魚谷 貴秀
- 所在地:兵庫県宝塚市社町20番7号
- 設立:2024年10月
- 事業内容:カーボンクレジット創出販売事業、ブルーカーボン申請代行事業、藻場造成関連事業、関連する事業および環境コンサルティング事業
- URL:https://bluable.jp/
本記事は株式会社BLUABLEの発表をもとに作成されています。
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