YKK AP、部品拠点の黒部越湖製造所で操業50周年記念行事を開催
東京都千代田区に本社を置くYKK AP株式会社(社長:魚津 彰)は10月23日、富山県黒部市にある黒部越湖製造所の操業50周年記念行事を開催した。同製造所は同社で国内唯一の部品工場として、建材製品向け各種部品を全国の製造拠点へ安定供給する役割を担っている。節目を迎えた同所では、記念の植樹や社員集会が行われたほか、現在進めているスマートファクトリー化などの取り組みが示された。


国内唯一の部品工場として建材供給を支える
黒部越湖製造所は1976年8月に雨戸の生産工場として操業を開始した。現在はYKK APの国内唯一の部品工場として、クレセント(窓のカギ)やハンドルなどの機能部品をはじめ、ねじや網戸ネットに至るまで建材製品に用いる多種多様な部品を製造している。製造された部品は全国の製造拠点に安定的に供給されており、同社のものづくりを支える重要な拠点となっている。
自律走行搬送ロボット導入でスマートファクトリー化を推進
同製造所では生産・業務プロセスの改革に向けて、自動化や省人化によるスマートファクトリー化を推進している。2026年2月にはクレセントの自動組立ラインにおいて、組立用の部材や完成部品を搬送する自律走行搬送ロボット(AMR)を導入し、夜間無人運転の運用を開始した。2026年度中には同ラインの24時間無人化を目指すとともに、製造所内の他ラインへの水平展開を予定している。
同所は今後もデジタル技術やロボット、AIの活用によるスマートファクトリー化を目指し、高品質で安定的な製品の供給体制とともに、環境の変化に柔軟に対応する自律的な生産ラインの構築を進める方針だ。
植樹や社員集会で50年の感謝と持続的成長を誓う
10月23日に開催された記念行事では、安全祈願と今後の持続的成長の誓いとして植樹が行われた。社員集会では副社長 秋谷 一樹と黒部越湖製造所長 表 孝映から関係者へこれまでの感謝が伝えられ、操業50年を機に地域との共存共栄をさらに深め、事業の持続的成長を目指す方針が共有された。
防災拠点機能の強化と環境保全への取り組み
富山湾に面する同製造所は、過去の高波被害を契機に海岸沿いへの堤防設置を行政へ働きかけるなど、地域沿岸の防災・減災に取り組んでいる。2024年の能登半島地震を受けて建屋入口に「止水板」を導入して津波対策を強化したほか、地域住民の避難場所として開放する体制を整え、緊急時にスムーズに立ち入れるよう「緊急非常用ドア」を設置した。2026年7月にはドクターヘリの離着陸のためのランデブーポイントを敷地内に設置し、有事の際の救助拠点として運用を開始している。
環境面では、富山県内のYKK AP主要製造拠点から回収した古紙や廃プラスチックなどの産業廃棄物を、専用設備で固形燃料(RPF:Refuse derived paper and plastics densified Fuel)へ加工して協力会社に売却している。RPFは原材料を破砕して異物を除去した後に熱を加えて圧縮製造するもので、投入した廃棄物量に対してほぼ100%のリサイクルが可能とされている。敷地内には太陽光発電設備や小規模風力発電設備も導入しており、これらの活動が評価され、2024年度にはYKK APとして初となる富山県の「認定エコ事業所」に認定された。

黒部越湖製造所の概要
- 所在地:富山県黒部市吉田9425
- 操業開始:1976年8月
- 敷地面積:218,655m²
- 延床面積:154,000m²
- 製造所長:表 孝映
- 従業員数:約500名(2026年4月1日現在)
- 製造品目:建材部品(クレセントやハンドル等の機能部品、金属部品、樹脂部品等)

本記事はYKK AP株式会社の発表をもとに作成。
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