PHP脆弱性で国内組織の停止告知502件、約60%が再開未確認 アシュアード調査
東京都渋谷区に本社を置く株式会社アシュアード(代表取締役社長:大森 厚志)が運営する脆弱性管理クラウド「yamory(ヤモリー)」は、広く利用されているプログラム言語「PHP」における重大な脆弱性の公表を受け、国内組織におけるWebサイト・サービスの停止および再開状況に関する速報調査レポート(2026年10月23日 14時時点、株式会社アシュアード調べ)を公開しました。調査によると、2026年10月21日の脆弱性公表以降、国内組織によるWebサイトやサービスの停止告知は累計で502件に達しました。しかし、対応を終えて再開告知が確認できたのは217件にとどまり、全体の約60%にあたる285件は依然として再開の告知が確認できていません。
深刻なPHPの脆弱性と想定されるリスク
「PHP」は、企業のコーポレートサイトや問い合わせフォーム、行政サービス、会員制システム、ECサイトなどに至るまで、利用者の操作に応じて情報を動的に処理するWebサイトやWebアプリケーションの基盤として、世界中で無償かつ広く利用されているプログラム言語です。国内でも官公庁や大手企業から中小企業まで、数多くのシステム基盤に採用されています。
今回見つかった脆弱性は、PHPで作られたWebサービスのほぼ全てが対象となっています。この脆弱性が悪用された場合、サーバーを外部から不正に乗っ取られ、保有する顧客情報の窃取やWebサイトの改ざんなど、事業継続を揺るがす被害につながる可能性があります。開発元からも修正版への速やかなアップデートが呼びかけられており、企業には自社運用サイトだけでなく外部委託先のシステムも含めた利用有無や稼働バージョンの把握が求められています。
停止告知は累計502件に達するも再開告知は約4割にとどまる

株式会社アシュアードがX(旧Twitter)上の公開投稿データを対象に実施した独自調査によると、脆弱性の公表後、予防的措置としてWebサイトやサービスの稼働を一時停止する組織が相次ぎました。停止告知の件数は10月21日夜から急増し、10月23日14時時点で累計502件に達しています。一方で、対策を講じて再開に至った告知は217件にとどまりました。
この結果、停止告知を出した組織のうち約60%にあたる285件で依然として再開告知が確認されておらず、停止状態が長期化している実態が示されています。なお、本調査はX上に告知した組織を対象に集計しているため、同プラットフォーム上で告知していないものは計上されていません。また、再開告知を同プラットフォーム上で行っていない組織は停止中として扱われるため実態より多く計上されている可能性があるほか、1つの告知に複数のサービスが含まれる場合も1件としてカウントされているため、実際に影響を受けた実数は数値を上回る可能性があります。
復旧難航の背景にあるEOLと平時の備え

初動としてサイトを停止する判断が迅速に行われた組織がある一方、約60%(285件)で再開告知に至っていない要因について、同社は利用環境の把握やサポート終了への対応を挙げています。社内や外部委託先を含めて利用されているPHPのバージョン特定に時間を要していることに加え、稼働環境がすでにEOL(サポート終了)を迎えており、計画的に進めるべきメジャーバージョンアップの緊急対応に追われている可能性が考えられるとしています。
サポート終了版では修正パッチが提供されないケースも多く、上位バージョンへの移行や他機能への影響検証、リスクに応じたトリアージ(優先順位付け)が現場で追いつかず、停止の長期化につながっていると推測されています。突発的な事態による負担を軽減し被害を最小限に抑えるため、平時からEOLの状況を把握して計画的に対応を進めることや、迅速なトリアージを行える体制の重要性が指摘されています。
事業継続に向けて企業が取るべき4つの緊急対応
「yamory」では、脆弱性対応やサイト停止に伴うリスクを重要な経営課題と位置づけ、企業が事業を継続するために取るべき緊急対応として以下の4点を挙げています。
- 自社および委託先システムの利用状況の可視化:自社運用サイトだけでなく外部委託先やクラウド環境を含め、PHPの利用箇所を網羅的に洗い出す。
- 稼働バージョンの特定と修正版への速やかな更新:影響を受けるバージョンかを確認し、修正版へのアップデートまたは回避策を最優先で適用する。
- EOL(サポート終了)の計画的管理による即応性の向上:平時からPHPをはじめとするすべてのソフトウェアのEOL状況を把握し、計画的なバージョンアップを運用に組み込む。
- トリアージ基盤と継続的な管理体制の整備:保有するIT資産と脆弱性を紐付け、事業への影響度に応じた優先度判断を自動化・迅速化できる仕組みを整える。
株式会社アシュアードの概要
- 会社名:株式会社アシュアード
- 代表者:代表取締役社長 大森 厚志
- 所在地:東京都渋谷区
- 主なサービス:脆弱性管理クラウド「yamory(ヤモリー)」(https://yamory.io/ )、クラウドサービスのセキュリティ信用評価「Assuredクラウド評価」、取引先企業のセキュリティ信用評価「Assured企業評価」
- 親会社:Visionalグループ
- サービス問い合わせ先:https://yamory.io/contact
本記事は株式会社アシュアードの発表をもとに作成されています。
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