日商保、倉庫・物流施設向けの敷金保証サービス2種の提供を開始
株式会社日商保は2026年10月23日より、倉庫・物流施設を借りる荷主企業や物流企業に向けた保証サービス「倉庫の敷金半額くん」および「倉庫の敷金返還くん」の提供を開始しました。これから借りる倉庫の保証金を半額から最大0円にする仕組みと、すでに入居している倉庫の保証金を借りたまま半額から最大全額返還する仕組みを用意しています。預け入れたまま動かせない敷金や保証金を保証に置き換えることで、設備投資などの事業資金に変える選択肢を提示します。

倉庫や物流施設の敷金負担を軽減する2つのサービス
「倉庫の敷金半額くん」は、新しく借りる倉庫や物流施設の保証金を株式会社日商保の保証に置き換えることで、半額から最大0円にするサービスです。手元に残った資金は、倉庫内の設備工事や運転資金に活用できます。審査の回答は5営業日前後、書類の提出から契約締結までは1〜1.5か月が目安となっています。
一方の「倉庫の敷金返還くん」は、現在借りている倉庫や物流施設の保証金を同様に保証へ置き換え、半額から最大全額を返還します。審査書類の提出から返還までの目安期間は2か月前後です。
両サービスとも借入ではないため負債には計上されず、連帯保証人は原則不要とされています。また、貸主への説明は株式会社日商保がサポートします。なお、利用には同社の審査と貸主の承諾が必要で、所定の保証料が発生します。審査内容によっては追加資料の提出が求められる場合があるほか、設立3期未満の会社も必要書類を変更した上で利用可能です。
倉庫の大規模化や冷蔵対応で高額化する保証金

倉庫や物流施設を借りる際に預ける保証金(敷金)は「月額賃料×月数」で算出され、賃料の3〜6か月分が目安とされています。月額賃料は坪単価と面積によって決定するため、面積が広い倉庫ほど預け入れる金額も膨らみます。
首都圏の大型マルチテナント型物流施設の実質賃料(坪単価4,600円)で試算した場合、1,000坪では1,380万〜2,760万円、3,000坪では4,140万〜8,280万円の保証金が必要になります。さらに、常温倉庫の約2倍の賃料とされる冷凍冷蔵倉庫では、1,000坪あたり2,700万〜5,400万円に達します。
保証金は決算書上で「差入保証金」などの資産に計上され続けるものの、退去するまで現金として使うことはできません。例えば1,000坪の常温倉庫を借りる際、初期費用5,026万円のうち半分以上の2,760万円が保証金として固定化されるなど、拠点の新設や移転を目指す企業にとって財務面の負担となっています。
冷凍倉庫の更新や法改正に伴う資金需要の拡大
冷凍食品の国内生産額は2025年に8,577億円(前年比106.4%)と最高額を更新した一方、冷凍冷蔵倉庫の容積の伸びは需要に追いついていません。既存施設の多くは1970〜1990年代に建てられたもので、築40年以上の施設が約3割を占めており、フロン規制への対応など建て替えの必要性が生じています。新しく供給される倉庫の賃料は既存の1.5〜2倍程度とされ、賃貸型を利用する際の保証金負担も増大しています。
また、2024年4月からトラックドライバーの時間外労働が年960時間までに制限されたことを受け、中継輸送拠点の整備需要が高まりました。2025年4月からは荷主や物流事業者に荷待ち・荷役時間の短縮に向けた努力義務が課され、2026年4月からは一定規模以上の特定事業者に中長期計画の作成と定期報告が義務づけられています。現場の作業員不足も続く中、自動化機器を導入している拠点は全体の41%にとどまっており、拠点の新設や庫内の自動化を推進するための資金確保が求められています。
東証プライム上場企業による敷金流動化の活用例
オフィス向けなどの既存サービスである「敷金返還くん」は、東証プライム上場の株式会社SHIFT(証券コード3697)などでも活用されています。同社は拠点の集約を進める過程で入居中の敷金を資金化し、返還された資金を借入金の返済や成長投資に充てています。
同社が2026年4月14日に公表した2026年8月期第2四半期(中間期)決算説明資料のなかでも、「AI時代を見据えた拠点戦略」の施策のひとつとして、賃料の最適化やフロア統合とともに「敷金流動化サービスの活用」が盛り込まれました。
株式会社日商保の概要
- 社名:株式会社日商保(Nissho-ho Co., Ltd.)
- 所在地:東京都港区西新橋1丁目7番2号 虎の門髙木ビル3F
- 代表者:代表取締役社長 豊岡順也
- 設立:2011年9月
- 事業内容:不動産保証事業/オフィス・店舗仲介事業/不動産売買仲介・運営支援事業
本記事は株式会社日商保の発表をもとに作成しました。
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