改正公益通報者保護法控えフリーランスへ窓口未周知が20.5% Drop調査
株式会社Dropは、2026年12月1日に施行される改正公益通報者保護法を前に実施した「企業の内部通報体制の整備状況に関する調査」の結果を公表しました。従業員301人以上の企業・法人に勤務する管理部門の担当者550名からの回答によると、新たに保護対象となるフリーランス・業務委託者に通報窓口が届いていない企業が20.5%にのぼることが明らかになりました。
2026年12月1日に施行される改正公益通報者保護法では、事業者と業務委託関係にあるフリーランス(業務委託関係終了後1年以内の者を含む)が新たに公益通報者として保護対象に加わります。また、労働者等に対する公益通報対応体制の周知が法律に明記され、窓口の設置だけでなく存在を知らせることも義務に含まれます。
調査によると、設置している通報・相談窓口として「自社従業員向けの内部通報窓口」を挙げた企業が88.5%だったのに対し、「フリーランス・業務委託者向けの窓口」は11.5%にとどまりました。ただし、フリーランス・業務委託者からの通報を「すでに受け付けている」と回答した企業は50.7%(279名)あり、専用窓口を設けず既存窓口で対応しているケースが多い実態がうかがえます。
従業員規模別では、フリーランス・業務委託者向けの窓口を設置している割合は、従業員1,001人以上の企業で16.0%、301〜1,000人の企業では6.7%でした。

窓口があっても当事者に届かない周知の現状
フリーランス・業務委託者への窓口の周知状況については、何らかの方法で知らせている企業が55.8%でした。一方で、以下の3つを合わせた20.5%の企業では現時点で窓口が相手に届いていない状態となっています。

- 窓口はあるが、特に知らせていない:6.7%
- 対象とする予定だが、まだ知らせていない:5.6%
- 対象とする予定はない:8.2%
また、「わからない」という回答も23.6%ありました。周知の方法としては、契約書への明記または契約開始・更新時の個別案内を行っている企業が42.5%で、ウェブサイトや行動規範への掲載のみにとどまる企業も13.3%存在しています。

人権相談との切り分け基準や人員確保が体制整備の障壁に
内部通報窓口と人権に関する窓口の関係については、人権に関する相談を受け付けている企業(464名)のうち、両者の扱い方の基準を定めていない企業が36.6%にのぼりました。通報窓口の運用上の課題としても「法令違反の問題か人権侵害の問題かを判断する基準がない」が21.5%挙げられています。
通報体制の整備や見直しを進めるうえでの障壁としては、以下の回答が上位に並びました。
- 通報に対応する人員や時間を確保できない:27.1%
- 通報対応の担当者(従事者)の負担や責任が重く、人選が進まない:26.2%
- 経営層から独立した通報窓口の設置について、社内で合意できていない:14.2%
- 経営層の理解・優先度が低い:10.0%
- 費用の確保が難しい:9.3%
- 何から着手すべきかわからない:9.3%
- これまで見えていなかった問題が表に出ることへの懸念がある:9.3%
- 問題を表面化させたくないという意向が社内にある:8.4%
株式会社Drop代表取締役の米田真介氏は、実際に情報が届くかどうかが相談しようとする人から見た最初の分かれ目であると指摘しています。
調査および調査主体の概要
本調査は、常時使用する労働者が300人を超える事業者に体制整備義務が及ぶことを踏まえて実施されました。
- 調査名:企業の内部通報体制の整備状況に関する調査
- 調査方法:インターネットリサーチ(調査パネルを保有する調査会社に委託して実施)
- 調査期間:2026年10月7日〜10月9日
- 調査対象:従業員301人以上の企業・法人に勤務し、内部通報制度または人権に関する取り組みの内容を把握している管理部門の担当者(医療法人・学校法人など株式会社以外の法人を含む)
- 有効回答数:550名(従業員301〜1,000人:269名/1,001人以上:281名)
- 調査主体:株式会社Drop
※本調査は「フリーランス・業務委託者」として回答を得ており、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律第2条に定める「特定受託業務従事者」より広い範囲を含む可能性があります。担当者個人の認識を聞いたものであり組織としての実態と異なる場合があるほか、構成比は小数第2位を四捨五入しているため合計が100%にならない場合があります。
株式会社Dropの会社概要は以下の通りです。
- 会社名:株式会社Drop
- 代表者:代表取締役 米田真介
- 所在地:大阪府大阪市北区大深町6番38号グラングリーン大阪北館JAMBASE6階JAM-DESK
- 設立:2019年
- 事業内容:ビジネスと人権に関する支援サービスの提供。内部通報・グリーバンスメカニズム構築支援「coe company」、従業員の声を集める匿名アプリ「coe worker」、人権eラーニング、人権デュー・ディリジェンスのアドバイザリー
- URL:https://drop.ne.jp/
本記事は株式会社Dropの発表をもとに作成されています。
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