一都三県を対象に調査、シングル向け人気駅ランキング

不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」を運営する株式会社LIFULLは、一都三県におけるシングル向け賃貸物件の問合せ数が前年度から増えた駅を調査した「人気の上がった駅ランキング(シングル編)」を発表した。

2023年度は食料品や日用品などの値上げが相次ぎ、賃貸物件の家賃相場も上昇した一方で、実質賃金は下落を続けた。そうした背景から、準郊外の駅や拠点駅の近隣の駅といった、相対的に家賃が抑えられる駅の需要が高まった。また、新型コロナウイルス感染症が5類に移行されたことで、都内企業のテレワーク実施率は低下し、通勤利便性を重視する人が増えたことで都心の需要も増加した。

東京都では、虎ノ門、六本木、新橋などのオフィス街に囲まれた「神谷町」が1位となり、問合せが前年比190.1%と大きく伸びた。神奈川県では「京急東神奈川」が前年比225.0%で1位となり、一都三県で唯一の200%超えとなった。千葉県では「市川真間」が1位で、前年度比183.1%と大きく問合せ件数を伸ばした。埼玉県では「北朝霞」が1位となった。

LIFULL HOME’S総研のチーフアナリスト、中山登志朗氏は「コロナ禍が明け、生活環境が再び大きく変わり、移動の本格化と生活費の上昇という要因によって、賃貸住宅探しは『コスパ』はもちろんのこと、『タイパ』も重要視するユーザーが増えていることが明らかになった」とコメントしている。

調査は2023年4月1日から2024年3月31日までの期間で、LIFULL HOME’Sに掲載されたシングル向き賃貸物件の問合せ数を駅別に集計した。シングル向きとは、ワンルーム、1K、1DK、1LDK、2Kを指す。