小児がん治療を伝える絵本をLiLiCoさんが翻訳 26年9月から順次配布へ
一般社団法人 Empower Childrenは、小児がんの子どもたちが自身の治療について理解するための情報支援の一環として、絵本『ボフボフの げんきへの みち ― おくすりの ちりょう ―』の日本語版制作における翻訳の取り組みを支援しました。本書は、抗がん剤治療(化学療法)を受ける幼い子どもたちを対象に、治療の流れや使用する医療器具を絵と物語で分かりやすく伝えるプレパレーションのための絵本です。小児がん中央機関機能強化事業の一環として制作され、2026年9月より国立成育医療研究センターから全国の小児がん診療施設等へ順次配布される予定です。


原作は、スウェーデンの小児がん支援団体Barncancerfonden(Swedish Childhood Cancer Fund)が発行するCamilla Binz氏の絵本『Vova får cytostatika』です。がん治療を受ける幼児に抗がん剤治療がどのように行われるのかを分かりやすく伝える目的で制作されました。
日本語版の翻訳は、スウェーデン出身のLiLiCoさんが担当し、国立成育医療研究センター小児がんセンター長の松本公一先生が総合監修を務めました。翻訳にあたっては、医師やチャイルド・ライフ・スペシャリスト(CLS)をはじめとする子どもの支援専門職と内容を確認しながら、日本の医療環境に合わせて丁寧に調整されています。LiLiCoさんは、絵本が治療について家族や医療に関わる人々と話すきっかけになればうれしいとコメントを寄せています。
幼い子どもが治療への心の準備をするプレパレーション
医療現場では、子どもが治療や検査について年齢や発達段階に応じて理解し、心の準備ができるよう支援する「プレパレーション」が行われています。しかし、特に年齢の小さい子ども向けに抗がん剤治療を分かりやすく説明するための絵本は多くありません。
本書は、小児がんの子どもたちが治療への不安を少しでも軽減し、安心して治療に取り組めるよう制作されました。主人公のキャラクター「ボフボフ」を通して、抗がん剤治療で使用する点滴や細いチューブなどの医療器具、治療中の過ごし方を、幼い子どもにも理解しやすい言葉と親しみやすい絵で伝えています。医療従事者が治療について説明する際のプレパレーションツールとしてはもちろん、家庭で親子が治療について話し合う際のきっかけとしても活用されることが期待されています。
今後も関連テーマの絵本の日本語化を検討
国立成育医療研究センターでは、子どもたちが病気や治療を理解するための情報を届ける取り組みとして、今後も関連するテーマを扱う絵本の日本語化を検討しています。一般社団法人 Empower Childrenも、子どもたちと家族に必要な情報が届くよう関係機関と連携しながら支援する方針です。

子どもが病気や治療について知るための情報を社会にひらき、医療者と家族、支援者が共通の言葉で子どもに寄り添える環境づくりにつなげることも、本シリーズが目指す意義の一つとされています。
一般社団法人Empower Childrenの概要
- 団体名:一般社団法人Empower Children
- 主な活動内容:小児がん治療支援チャリティーイベント「LIVE EMPOWER CHILDREN」、アーティストによる病院訪問、小児がん治療・研究への支援、啓発・PR活動など
- 公式サイト:https://empower-children.jp/
本記事は一般社団法人 Empower Childrenの発表をもとに作成されました。
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