大阪ガスと三菱重工、次世代燃料の環境価値実証でCO2NNEXを運用開始
大阪ガス株式会社と三菱重工業株式会社は、経済産業省 資源エネルギー庁が実施する「令和8年度環境価値認証制度等整備事業(次世代燃料の環境価値認証・移転制度構築検討に向けた実証事業)」において、デジタルプラットフォーム「CO2NNEX®(コネックス)」の運用を開始した。両社が共同で開発・展開を進めるCO2NNEXを活用し、クリーン燃料証書の発行・移転・償却の業務プロセスに必要なシステムの在り方を検討する。

次世代燃料の証書制度構築に向けた実証事業
e-ガソリン、SAF、HVO、合成メタン、バイオガスなどの次世代燃料の普及に向け、環境価値を証書化して管理するクリーン燃料証書制度の導入が検討されている。今回の事業は、制度導入や制度設計上の課題を検証するために実施される。
HVO(Hydrotreated Vegetable Oils):水素化処理植物油は、植物油や廃食油と水素を高温高圧で反応させて酸化に対する安定性などを高めたバイオ燃料で、主に軽油の代替としての活用が期待されている。
手続きのデジタル化とダブルカウント防止
両社は今後の次世代液体燃料の普及と本格的な制度運用を見据え、CO2NNEXを通じて業務の効率化と信頼性の向上を目指す。
申請事業者と第三者認証機関との間のやり取りをCO2NNEX上で完結させ、書類手続きなどの実務負担を抑えた迅速な認証・発行プロセスを構築する。デジタルでの承認結果は、システム内で証書が発行された後の移転・償却・管理の各プロセスへ自動反映され、手作業を介さない証書管理を行う。
また、デジタルトラスト技術を活用して環境価値のダブルカウントをシステム上で防止する仕組みを整え、トレーサビリティが確保された制度設計に貢献することを目指している。
都市ガス分野における合成メタンやバイオガスへの展開
資源エネルギー庁は、都市ガス分野における合成メタンやバイオガスを対象としたクリーン燃料証書の制度実証も行っている。
大阪ガスと三菱重工は、合成メタン・バイオガスの制度実証においても、実証に協力する事業者によるCO2NNEXの活用に向けた検討を進めている。ガスと液体燃料の双方で実用性と信頼性の高いシステム要件を構築し、多様な次世代燃料の社会実装に貢献する方針だ。
CO2NNEXの実績と両社の取り組み
CO2NNEXは三菱重工が開発したCO2の流通を可視化・管理するデジタルプラットフォームであり、「CO2NNEX」は三菱重工の日本およびその他の国における登録商標である。同システムは、e-メタンやバイオガスの環境価値を証書化するクリーンガス証書の属性データ管理や移転・管理機能も実装しており、「2025年日本国際博覧会」や「長岡メタネーション実証」で活用されている。
Daigasグループは2025年2月に発表した「エネルギートランジション2050」のもとでカーボンニュートラル社会に貢献する技術やサービス開発に取り組んでおり、1884年創立の三菱重工グループも最先端の知見を取り入れた技術で社会課題の解決を図っている。
本記事は大阪ガス株式会社および三菱重工業株式会社の発表をもとに作成。
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