東京ガスが2026年度マイルズ賞を受賞 VE活動による価値創造が評価
東京ガス株式会社は、公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会が実施する「2026年度マイルズ賞」を受賞しました。同賞は、バリュー・エンジニアリング(VE)を経営や事業運営の中核に位置づけ、顕著な経営成果や社会的価値の創出などを実現した企業または事業部門に授与されるものです。同社がVEを全社的に展開し、経営課題の解決や価値創造につなげてきた点などが評価されました。
全社的なVE展開と価値向上が評価

マイルズ賞は、米国GE社でVEを創始したLawrence D. Miles氏の業績を称えて1982年に創設された賞です。
東京ガスの受賞においては、VEを単なるコスト削減手段ではなく、経営課題の解決と価値創造を実現するための取り組みとして位置づけ、全社的に展開してきたことが評価されました。また、各部門が主体的に実践するとともに、部門や立場を越えて推進し、継続的な変革と価値向上につなげてきた点も評価されています。
2018年度の導入から適用領域を拡大
東京ガスでは、2018年度に調達改革の一環としてVEを導入しました。設備・工事・資機材などの実案件へ適用しながら有効性を確認し、業務プロセス、情報システム、ソリューションなどへと対象領域を広げてきました。
現在は、各部門の課題解決に向け、既存の仕様、工法、業務プロセス、システムなどについて機能や目的を問い直し、より効果的な解決手段を検討することで価値向上につなげる活動を進めています。上流段階からの仕様・業務の見直しや、取引先との共同活動、経営・事業課題への適用といった深化にも取り組んでいます。
2025年度は、VE活動を通じて5.4億円のコストダウン提案と約32万時間の業務効率化につながりました。活動対象は設備・工事の見直しにとどまらず、BPR(業務改革)、情報システム、品質向上、制度設計、購買改革など多様な領域へ広がっています。
人材育成の面では、VE研修や資格取得支援、実案件への参画やOJTなどを通じて推進役の育成を進めています。2025年度末時点における有資格者の実績は以下の通りです。
- VEリーダー(VEL):累計313名
- VEスペシャリスト(VES):累計12名
- Certified Value Specialist(CVS):2名
なお、VEリーダー(VEL)とVEスペシャリスト(VES)は公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会が認定する資格で、Certified Value Specialist(CVS)はVEの国際団体SAVE Internationalが認定する国際資格です。
新領域への展開やDX・AIとの融合へ
今後は、培ってきた活動基盤と人材を活かし、経営・事業課題への適用を進めるとともに、再生可能エネルギー、海外事業、ソリューションなどの新たな事業領域へ展開していく方針です。
あわせて、業務の目的や必要な機能を明確にした上でデジタル技術を活用するDXの推進や、情報収集・整理やアイデア創出などの支援にAIを活用したVE活動の効率化を図るとしています。取締役 代表執行役社長 CEOの笹山 晋一氏は、今後もVEとDX・AIを組み合わせながら、事業競争力の向上と価値創造のさらなる加速に取り組む意向を示しています。
本記事は東京ガス株式会社の発表をもとに作成しました。
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