CyCraft、米ガートナーの新興市場レポートでアジア企業唯一の選出
台湾発のAIサイバーセキュリティ企業であるCyCraft Technology Corporationは、Gartnerが2026年9月16日に発表したレポート「Emerging Market Quadrant for AI Application Security — Startup Vendors」において、Pace Setters(先導者)の象限に位置づけられました。同社は本象限と評価された唯一のベンダーであり、レポート全体においても唯一のアジアに本社を置く企業となります。
企業によるAIアプリケーションやAIエージェントの自社開発が進むにつれ、プロンプトインジェクションや機密情報の漏えい、エージェントによる権限逸脱といったセキュリティリスクが顕在化しています。こうした状況を受けて、AIアプリケーションのリスク可視化やセキュリティ強化を行うソリューションが市場に登場しています。
Gartnerのレポートでは、「市場を変革する可能性(Potential for Market Disruption)」と「実行の可能性(Potential to Execute)」の2軸でベンダーを評価しています。位置づけられた企業は「市場形成者(Market Shapers)」「先導者(Pace Setters)」「開拓者(Pioneers)」「専門家(Specialists)」の4つの象限に分類されており、CyCraft Technologyはその中で「先導者(Pace Setters)」に選定されました。
提供する2つのAIセキュリティ製品

CyCraft Technologyは、AIセキュリティ領域において「XecART」と「XecGuard」を提供しています。サイバーセキュリティの中核的アプローチであるレッドチームテストとリアルタイム防御にそれぞれ対応しています。
- XecART:複数ラウンドにわたる自適応型の攻撃テストを実行する製品です。AIアプリケーションやAIエージェントの応答に応じて攻撃戦略を動的に調整し、国際標準に準拠したレジリエンス評価レポートを生成します。
- XecGuard:LLMおよびAIエージェント向けのリアルタイム・ガードレールです。静的なキーワードフィルタリング方式とは異なり、セキュリティ要件や利用シナリオに応じてプロンプトの意味を認識し、悪意のある入力・出力や異常な入力・出力をリアルタイムで検知・遮断します。
両製品ともに中国語・日本語・英語などの多言語に対応するほか、地域に特化した脅威インテリジェンスを組み合わせ、汎用モデルでは捉えにくい攻撃パターンにも対応します。
2026年における国際的な評価の推移
CyCraft Technologyにとって、今回の選定は2026年において3度目の国際的評価となります。
2026年4月には、XecARTとXecGuardが「OWASP AI Security Solutions Landscape」に選出されました。続いて7月には、Gartnerのレポート「Emerging Tech: AI Vendor Race: Reasoning Models Reshape Providers’ Approaches to AI Pricing」において、サンプルプロバイダー(Sample Provider)の1社として掲載されています。
CEO兼共同創業者であるBenson Wuは、AIアプリケーションの防御には事前テスト、運用中の防御、事後追跡の仕組みが必要であるとした上で、今回の選定について技術力だけでなく実際の企業環境で実装・運用する力も評価された結果であるとの認識を示しています。
会社概要
台湾に本社を置くCyCraftは、AIによる自動化技術を専門とするサイバーセキュリティ企業です。日本やシンガポールにも拠点を構えています。

- 設立:2017年
- 上場:2026年2月に台湾証券取引所へ上場(証券コード:7823)
- 拠点:台湾(本社)、日本、シンガポール
- 提供先:アジア太平洋地域の政府機関、警察・防衛機関、銀行、ハイテク製造業
本記事はCyCraft Technology Corporationの発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



