GenerativeXがサイバー防衛のホワイトペーパー公開 侵害前提の対策提言
株式会社GenerativeXは、ホワイトペーパー「侵害を前提としたサイバー防衛の設計(副題:侵入の阻止から、影響範囲の限定と封じ込め速度へ)」を公開した。国内で相次ぐ情報漏えいの公表データや攻撃速度の加速を踏まえ、侵入されることを前提とした組織防衛の考え方や経営判断の重要性を整理している。本ホワイトペーパーは、同社Webサイトより無料でダウンロード可能となっている。
国内における漏えい公表の急増と攻撃の高速化
2026年9月末以降、国内では不正アクセスによる情報漏えいの公表が相次いでいる。株式会社GenerativeXが各組織の公表資料と報道から集計したところ、2026年8月31日から10月16日までの国内の漏えい(可能性を含む)の公表は153件にのぼり、うち101件は10月の2週間に集中した。原因を公表した105件のうち過半の58件(55%)は、委託先・外部連携に起因するものだった。
また、悪用が確認された脆弱性では公表から大規模悪用までの中央値が5日、インターネットに直接公開された機器では0日である一方、組織が修正を終えるまでの中央値は32〜38日となっている。CVSSでCritical(9.0以上)と評価された脆弱性の公表件数は、2026年は1〜9月だけで8,222件と前年1年間の2倍に達し、その32.2%は日本時間の深夜0時から6時に公表されている。同社は、脆弱性の発見と悪用に長けたAIモデルが一般に入手できる状況になりつつあることを踏まえ、攻撃の高速化は構造的に続く変化と捉えるべきだとしている。
同社は、「侵入を防ぐ」対策だけでは不十分であり、侵入されることを前提に、被害の大きさを左右する3つの要素である「入口の数」「1つの侵害で到達できる範囲」「停止までの時間」を経営の判断で小さくすることが必要と指摘する。本ホワイトペーパーでは、公表データの独自集計と国内外の事例をもとに、経営が直ちに着手すべき3点を緊急提言として提示している。
- 依存ライブラリの全面的な更新と、公開Webサービスへの緊急遮断機構の導入:悪用が確認された脆弱性と外部公開システムの重大な脆弱性から解消し、全面的に更新する。あわせて、修正を待たずにサービスを止められる手段を事前に用意する
- ライブラリの更新が間に合っていないSaaSの利用停止:利用中のSaaSにSBOMまたは同等の透明性と、修正期限・通知SLAの短縮を求め、応じない事業者は権限とデータを縮小し、最終的に利用を停止する
- 連携済みアプリの権限の最小化:Entra ID、Google Workspace等に連携済みの外部アプリの権限を一覧化して不要なものを失効し、新規の連携を承認制にする
ホワイトペーパーでは、緊急提言に加えて継続的な対策を4つの柱として整理しているほか、AIエージェントの導入要件や実行計画などを提示している。主な内容は以下の通り。
- 国内の漏えい公表153件(2026年8月31日〜10月16日)の週別・原因別の独自集計
- 脆弱性の公表から悪用までの時間、修正までの時間の国内外データ
- 外部事業者1社の侵害が100〜700超の組織に波及した事例の分析
- 被害の大きさを「入口の数 × 到達できる範囲 × 停止までの時間」で捉える考え方と、4つの柱
- AIエージェントに求める5つの要件(権限の制限、モデルの外側での認可 等)
- 経営が平時に決めておくべき事項と月次で確認すべき5つの指標
- 72時間・30日・90日の実行計画
株式会社GenerativeXの概要
株式会社GenerativeXは、2023年6月に設立されたFDEコンサルティングファームで、代表取締役CEOは荒木 れいが務める。AIエージェントを活用したエンタープライズ向けの業務変革支援を専門とし、金融、製薬、製造業など国内外の大手クライアントに対してサービスを提供している。東京都千代田区丸の内に本社を置き、米サンフランシスコ、ニューヨークにも拠点を展開している。
- 会社名:株式会社GenerativeX
- 所在地:東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング27階
- 代表者:代表取締役CEO 荒木 れい
- 設立:2023年6月
- 事業内容:FDEコンサルティング、生成AIエージェント開発・実装支援
- URL:https://gen-x.co.jp/
- レポートURL:https://gen-x.co.jp/reports/cyber-defense-assume-breach
本記事は株式会社GenerativeXの発表をもとに作成。
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