オーストリア・WIEHAG社と「COOL WOOD」のライセンス契約
シェルターがオーストリアのWIEHAG社とCOOL WOODライセンス契約締結
CATEGORY: ビジネス
山形県山形市に本社を置く株式会社シェルター(代表取締役社長 木村仁大)は、オーストリア・アルトハイムを拠点とするWIEHAG社(ヴィーハグ、CEO Dr. Erich Wiesner)と現地時間 2026年9月14日付で木質耐火部材「COOL WOOD」のライセンス契約を締結しました。
WIEHAG社は、アメリカ・ミルウォーキーの「アセントタワー」(※1)やシドニーの「アトラシアン・セントラル」(※2)に参画している木質構造メーカーです。本契約を通じて、シェルターが有する木造建築の耐火技術「COOL WOOD」と接合金物工法「KES構法」のライセンスを供与し、両社で技術交流と協力関係を深めながら海外での木造耐火ビルの普及に取り組む方針です。
※1 高さ86.6m、地上25階建て、2022年の完成当時において木造ハイブリッド構造として世界一の高さのビル。(WIEHAG社HPより抜粋) ※2 高さ182m、地上39階建て、竣工時には木造ハイブリッド構造として世界一の高さのビルとなる予定。2027年建設完了予定。(WIEHAG社HPより抜粋)
提携の背景と海外展開の動向
海外では環境意識の高まりから木造ビルの計画や建築が進んでおり、耐火設計法には日本の準耐火構造などに用いられる「燃え代設計」(※3)と共通する手法が広く採用されています。これは火災時に表面が炭化しても内部の残存断面が一定時間にわたり強度を保つ性質を利用し、所定の時間に建物を支える構造耐力を確保するものです。

しかし、燃え代の確保だけでは火災終了後の燃え止まりまで保証されないことから、シェルターは避難時間の確保だけでなく、火災終了後まで構造体を守ることが重要であると考えています。同社は加熱終了後の燃え止まりを確認した日本の木造耐火技術の普及を進めており、これまでにスイスのウォルトガルマリーニ社(2023年12月)やヘリング社(2025年6月)、アメリカのMKA社(2024年4月)、カナダのオベルト・オベルティ・アーキテクト・アンド・アーバンデザイン社、カナーングループ社、ジェイキン・エンジニアリング・アンド・コンストラクション社(いずれも2026年)、オーストラリアのリップマン社(2026年)と契約を結んできました。
※3 火災によって消失することが想定される部分(燃え代)を、構造上必要な寸法にあらかじめ付加し、避難に必要とされる時間を確保する設計法。樹種によるが、木材は1分間に約0.6mm〜1mm程度燃え進む。

供与される技術の概要
供与の対象となる技術は以下の2点です。
- 木質耐火部材「COOL WOOD(クールウッド)」
燃え止まり層に石こうボードを用いた耐火部材です。1、1.5、2、2.5、3時間の国土交通大臣認定を取得しており(2、3時間は日本初)、日本、カナダ、スイスで特許を取得しています。中心部の「荷重支持部」にはスギ以上の比重がある樹種を選択でき、製材、集成材、LVL、CLTなどが使用可能です。1時間、2時間耐火仕様の柱においてEPD Hubで認証を受け、EPD(環境製品宣言)を取得しています。一般社団法人日本木造耐火建築協会を通じて技術がオープン化されています。2020年度 文部科学大臣表彰 科学技術賞 技術部門を受賞しています。
- 接合金物工法「KES(ケス)構法」
木造建築における日本初の接合金物工法で、日本、アメリカ、カナダで特許を取得しています。オリジナルの金物を使用して柱や梁の接合部を緊結することで耐震・耐久性能を高めており、建方に特殊技術を必要とせず施工性が高い特徴を持ちます。2010年度 文部科学大臣表彰 科学技術賞 技術部門を受賞しています。
契約両社の概要
WIEHAG社は1849年創業の木質構造メーカーで、大規模・大スパンの木造建築や木造ハイブリッド建築のエンジニアリング、製造、物流、施工、プロジェクトマネジメントを一貫して手掛け、欧州やオーストラリアなど各地で事業を展開しています。
株式会社シェルターの概要は以下の通りです。
- 社名:株式会社シェルター
- 代表者:代表取締役社長 木村仁大
- 本社所在地:〒990-2473 山形市松栄1丁目5番13号
- 東京支社所在地:〒108-0014 港区芝5丁目36番7号 三田ベルジュビル9階
- 設立:1974年12月
- 事業内容:木質構造部材の研究・設計・製造・販売、木造建築の設計・施工・改修工事、木造防耐火設計、木造耐火コンサルティング、木製大型家具・内外装材製作、木造都市づくりの企画・コーディネートなど
本記事は株式会社シェルターの発表をもとに作成されています。
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