スパコン「富岳」、4部門で世界トップクラスの結果に

理化学研究所と富士通が共同開発したスーパーコンピュータ「富岳」が、世界のスーパーコンピュータに関するランキングの「HPCG」および「Graph500」において9期連続の世界第1位を獲得した。また、「TOP500」と「HPL-MxP」では第4位だった。これらの結果は、ドイツ・ハンブルクで開催中のHPCに関する国際会議「ISC High Performance 2024」で発表された。

「富岳」は2021年3月の共用開始以来、ライフサイエンスや防災減災、エネルギー、ものづくり、基礎科学、社会経済など幅広い分野で社会実装レベルの成果を創出し続けている。富士通は「富岳」の優れたテクノロジーをもとに、高性能、省電力、信頼性、使いやすさを実現するArmアーキテクチャのCPU「FUJITSU-MONAKA」の開発を進めている。

また、「富岳」で学習し公開された大規模言語モデル「Fugaku-LLM」は、日本語能力に優れ、安全性・透明性を確保したモデルであり、次世代の革新的な研究およびビジネスでの利用が期待されている。富士通は「Fugaku-LLM」を、先端技術を無償で試せる「Fujitsu Research Portal」を通じて提供開始している。

富士通は今後も、「富岳」で培ってきた技術をさらに高度化するとともに、「富岳」の活用にも貢献していく方針だ。