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生成AIによる戸籍解析から印鑑照合まで一気通貫

横浜銀行がプリマジェストの相続人特定支援システム導入へ 27年1月稼働予定

CATEGORY: ビジネス

キヤノンマーケティングジャパングループの株式会社プリマジェストは、株式会社横浜銀行の相続審査業務向けに、生成AIとイメージワークフローを活用した「相続人特定支援システム」を導入すると発表しました。同行と共同実施した概念実証(PoC)の成果をもとに開発されたもので、2027年1月の稼働を予定しています。戸籍謄本などをもとに生成AIが相続関係図の作成や相続人の特定を支援し、業務の効率化と平準化を目指します。

共同PoCを経て本番導入を決定

日本の年間死亡数は2024年に過去最多の160万5,378人に達し(厚生労働省「人口動態統計」確定数)、2025年は158万9,489人(同概数)となるなど高水準が続いています。金融機関の相続手続きでは、戸籍謄本を読み解いて法定相続人を特定する作業に高度な専門知識が必要とされ、業務の属人化や育成、紙運用のコストが課題となっていました。

こうした背景を受け、株式会社横浜銀行(代表取締役頭取:片岡 達也)の相続サポートセンターにおける審査業務を対象に、株式会社プリマジェスト(代表取締役社長:稲垣 秀秋)と同行が共同でPoCを実施しました。実際の書類を用いてAIをチューニングし、実務で実行できる水準に到達したことから本番導入が決定しました。

相続審査を一気通貫で支援する機能

同システムは、金融機関内に設置したサーバーで生成AIによる解析を行うため、機微な個人情報である戸籍の情報を外部AIサービスへ送信せずに運用できる設計です。審査に必要な一連の作業を一つの流れで支援する特長を持っています。

  • 書類の取込:オリジナルスキャナ「IOH」を用い、戸籍謄本などをホチキス止めのまま取り込んでAIが自動仕分け
  • AI解析:生成AIとAI-OCRで書類を分類・解析し、戸籍の連続性を判定して相続関係図を作成、相続人を特定
  • 点検:AIの結果と戸籍画像を並べて表示し、空白期間や重複のアラート、点検箇所のハイライトを行うほか、印鑑登録証明書の印影を基準に各書類の押印を自動で切り出して一括照合
  • お客さま対応・保管:書類不備時のレター出力や、審査完了後における既存ファイリングシステムへのPDF連携に対応

金融機関ごとの個別要件に合わせて、営業店スキャン取込やWeb受付連携、基幹システム連携などのカスタマイズも可能としています。

審査工程全体の50%程度削減を目標に

横浜銀行では、担当者が戸籍を読み解きながら入力していたエントリ(初鑑)工程をシステム化することで、相続審査の工程全体を50%程度削減することを目標に業務運営を再設計していく予定です。印鑑照合やファイリング連携により点検から保管までの業務も効率化し、創出された時間を判断の難しい案件の審査や顧客対応へ振り向けるとしています。

また、熟練者の点検観点を画面上にリストやアラートとして組み込むことで、経験の浅い担当者の点検支援や育成期間の短縮、人事異動や退職に伴う業務品質の維持といった知見継承の補完効果も見込んでいます。

全国の金融機関への展開を視野に

プリマジェストは、同システムを共通パッケージとして全国の地方銀行や信用金庫などへ展開していく方針です。今後は提供時期や内容を検討中としながらも、基幹システム連携による後続手続きの自動化、預金以外の相続関連業務への適用、証券会社や生命保険会社など他業態への展開、自社BPOサービスへの組み込みなどを想定しています。

本記事は株式会社プリマジェストの発表をもとに作成しました。

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