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運用中システムの90.4%が保守切れに到達、14.1%は「老朽化×複雑化×保守切れ」が重なる超危険水準に

運用システムの90.4%が保守切れ SHIFTが国内213システムを調査

CATEGORY: テクノロジー

株式会社SHIFTは、日本国内144社・団体の213システムを対象とした「国内企業システムの『隠れたリスク』実態調査 2026年度版」の結果を発表しました。

従来のアンケート調査では捉えきれなかったシステム内部の実態を把握するため、運用主体の同意を得てソースコード3.14億Stepを静的解析とLLM解析で分析しています。調査の結果、運用開始20年以上のシステムで複雑度が跳ね上がることや、90.4%が保守切れに到達している実態などが明らかになりました。

運用20年以上で障害リスク急増、劣化は二段階で進行

プログラムの複雑さを表す指標「CCN(循環的複雑度)」について、運用年数の特定と分析ができた155システムを対象に平均値を集計したところ、稼働15年以上20年未満では7.3だった数値が、20年以上では約2.5倍となる17.9へ跳ね上がる実態が判明しました。CCNは10以下が改修や検証が容易な状態とされ、11を超えるとリスクが高まります。

また、品質スコアや脆弱性件数、EOL(保守切れ)到達率などを分析した結果、システムの劣化は「二段階劣化モデル」をたどることが観測されました。運用開始10年間は品質スコアの低下が先行し、その後に複雑度や技術的負債の蓄積が顕在化する傾向が見られます。SHIFTは、運用開始10年を超えた段階で設計書や運用ドキュメントの再整備を進め、20年以上の段階ではCCNの実測を行うなど、計画的な状態把握が重要だとしています。

90.4%が保守切れ、「超危険システム」も14.1%存在

レガシーリスクに直結する3指標の実態調査では、EOL到達が90.4%(判定可能だった198件中)に達しました。稼働20年以上は30.2%(推定運用開始年が判明した169件中)、CCN最大値200超は43.8%(測定可能だった185件中)となっています。

さらに、「稼働20年以上」「CCN最大値200超」「EOL到達」の3条件をすべて満たす「超危険システム」が14.1%存在することも判明しました。「稼働20年以上かつCCN最大値200超」のシステムは、すべてEOLに到達済みでした。これらの条件が重なるシステムは、設計意図のブラックボックス化や改修時の影響範囲の把握不能、修正パッチ不提供によるセキュリティ脆弱性といった致命的リスクを抱えているため、SHIFTは本格的なモダナイゼーションの検討が必要だとしています。

画面数が想定の10倍に達する認識ギャップも

ソースコード解析では、企業側が認識していた規模を大幅に上回る画面数が確認された事例もありました。あるシステムでは、事前想定が約300画面だったのに対し、実際には約10倍となる約3,000画面が存在していました。

このシステムでは画面ごとの処理を共通化する仕組みが乏しく、個別に処理が分岐・増殖したことでCCN最大値も500超となっていました。約3,000画面以上は調査全体の上位2%にあたります。実測データに基づく正確な把握を行わない場合、見積もりの過小評価や工期遅延、移行時の影響範囲の見誤りにつながるリスクが指摘されています。

調査概要

  • 調査名:国内企業システムの「隠れたリスク」実態調査 2026年度版
  • 調査期間:2025年9月~2026年8月
  • 調査方法:対象システムのソースコードを静的解析エンジンとAIを組み合わせて解析
  • 調査対象:144社・団体の213システム(ソースコード行数:3.14億Step)
  • 調査主体:株式会社SHIFT

調査実施企業の概要

  • 名称:株式会社SHIFT
  • 代表:代表取締役社長 丹下 大
  • 住所:東京都港区麻布台1-3-1 麻布台ヒルズ森JPタワー
  • 設立:2005年9月
  • コーポレートサイト:https://www.shiftinc.jp/

本記事は株式会社SHIFT:国内企業システムの「隠れたリスク」実態調査2026の発表をもとに作成されています。

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