TISの「RoboticBase®」、ロボット連携APIを公開へ

TISインテックグループの一員であるTIS株式会社は、マルチロボットプラットフォーム「RoboticBase®」とロボットとの接続APIを公開すると発表した。これにより、さまざまなサービスロボットが、制約なく「RoboticBase」のAPIを介して連携できる環境が実現される。

「RoboticBase」は、運搬、清掃、案内、警備などのサービスロボットやセンサー、カメラ、サイネージなどのIoTデバイスを統合管理するソフトウェアである。施設管理や企業システム、外部データとの連携も可能で、サービスロボットの活用を広げるための基盤となる。

しかし、現在のサービスロボットは個別の接続対応が中心であり、ロボットメーカーとサービスプラットフォームの双方にコスト的、技術的な負担がかかっている。そのため、スムーズな連携が難しく、これがサービスロボットの普及を阻んでいる。TISは、この問題を解決するために、ロボットとの接続IF(API)を公開することで、接続の容易性、汎用性、高付加価値性を実現する。

「RoboticBase」のAPI公開により、互換性とコスト削減、品質保証、効率的なロボット運用、技術的な進歩などのメリットが期待される。例えば、異なるプラットフォームでも相互接続が可能となり、各ロボットメーカーは個々の接続に必要だった時間とコストを削減できる。また、「RoboticBase」と各設備との連携は、ロボットフレンドリー施設推進機構(RFA)に準拠したIFによって品質が保証される。

今後、TISはAPIを使用した設備連携のシミュレーションサービスの提供を予定している。また、ラボ環境を提供し、各ロボットメーカーのロボットと設備連携を行うことで、PoCを低コストで対応できる環境を提供する予定だ。これにより、ロボットとの接続が容易になり、サービスロボットの普及が一層加速することが期待される。