Dellows News

ホロラボと西松建設、ドローン空撮映像への3Dモデル重畳技術をアップデート

株式会社ホロラボは、西松建設株式会社との共同研究として進めているドローン空撮映像への3Dモデル(CIMモデル)リアルタイム重畳および、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)連携による施工可視化・ドローン操縦支援技術について、大幅な機能拡充と技術的アップデートを実施したと発表しました。2024年4月の発表以降に得られた現場での検証結果をもとに、基本性能の向上や実務向けの新機能を追加しています。両社はBIM/CIMなどのデジタル情報と現場を融合する「XR施工管理プラットフォーム」の実現を目指し、共同開発を継続しています。

川内沢ダムでの実証実験を経て課題を解決

本システムは、全地球航法衛星システム(GNSS)による位置情報や、DJI Mavic 3 Enterpriseの姿勢情報、カメラ角度情報を活用し、マーカーを使わずにリアルタイムで3Dモデルを重畳できる点が特徴です。実用化に向け、宮城県名取市で西松建設が施工中の川内沢ダム建設現場において、2023年から2026年にわたり実際の施工プロセスに合わせた実証実験が進められてきました。

自由視点で俯瞰できる有用性が確認された一方で、風などにより空中でドローン姿勢が流されることによるAR表示の位置ずれや、空撮映像やCGの高頻度なデータ送受信に伴う高負荷といった課題が生じていました。今回の大型アップデートは、これらの課題を抜本的に解決し、現場の通信リソースを最適化して生産性向上と省人化を推し進める目的で行われました。

映像処理フローの見直しで精度向上と転送高速化を達成

システムの基盤となる映像処理およびAR描画技術では、中核を担う処理フローを最適化しました。

2024年の現場検証で浮き彫りとなったドローン移動時や姿勢変化によるAR表示の位置ずれを解消し、高速移動や複雑なカメラワーク時でも高精度で安定した3Dモデルの重畳を可能にしました。また、映像取得からPC上でのCG合成、出力に至る処理フローを全面的に見直したことで、空撮映像やCGのデータ送受信負荷を軽減し、映像転送の大幅な高速化と低遅延化を実現しています。

施工検証や操縦安全性を高める新機能を実装

実際の施工現場での利用を見据え、効率的に操作できる機能やユーザーインターフェースも新たに導入されました。

空撮映像とCGの描画を個別の情報レイヤーに切り分ける仕組みを採用したことで、CIMモデルの変更時にも全体を再レンダリングせず、該当レイヤーのみを柔軟に更新できるようになりました。さらに、複数の3Dモデルを同時に表示・切替する機能や、CIMや地形によるオクルージョン(遮蔽表示)機能を追加し、モデル同士の干渉確認や施工計画の妥当性検証を効率化しています。

安全対策として、操縦者が装着する透過型XRデバイス「Trimble XR10 with HoloLens 2」の空間ヘッドアップディスプレイ(HUD)機能も強化しました。飛行位置や高度、バッテリー残量の表示に加え、ドローン搭載センサーから情報を取得し、障害物との距離に応じた警告灯(黄色、赤色)をHMD上のドローンモデル周囲に表示する機能を追加し、目視できない長距離飛行時でも距離や安全状態を直感的に判断できるようにしています。

遠隔施工や災害復旧工事での社会実装を目指す

ホロラボと西松建設は、今後もXRの特性を活かしたハードウェアおよびソフトウェアの開発に継続して取り組みます。ドローンの自由な視点を活かし、遠隔施工や災害復旧工事において現場の「目」として機能する次世代の施工管理支援ツールの実現と、社会実装を進めていく方針です。

株式会社ホロラボの概要

  • 正式名:株式会社ホロラボ
  • 英語名:HoloLab Inc.
  • 所在地:〒141-0031 東京都品川区西五反田8-3-6
  • 資本金:93,940,000円
  • 代表者:中村薫 (代表取締役CEO)
  • 設立日:2017年1月18日
  • ウェブ:https://hololab.co.jp

本記事は株式会社ホロラボの発表をもとに作成しました。

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