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DBT Tokyoら、弁証法的行動療法の特別公開セミナーを11月に開催へ

DBT Tokyo(代表:高木美恵)と一般社団法人長谷川メンタルヘルス研究所(代表:遊佐安一郎)は、2026年11月3日および5日にDBT特別公開セミナーを現地とオンラインのハイブリッドで開催する。本セミナーは、日本国内で弁証法的行動療法(DBT)を実施できる専門家を育て、提供体制の構築を目指すプロジェクト「もっとDBTを日本へ」の発足企画として実施される。当日は、米国 Behavioral Tech Institute(BTECH)研修サービス部門副代表のトニー・ドゥボーズ博士(Tony DuBose, PsyD)が登壇する。

自傷行為や自殺企図の若年化は深刻な社会問題となっている。厚生労働省自殺対策推進室および警察庁生活安全局生活安全企画課の公表データによると、日本国内における小・中・高校生の自殺者数は年間500人を超えて高止まりしており、若年層の約1割が自傷行為を経験しているという調査結果もある。

慢性的な自傷や見捨てられ不安、激しい感情調節困難を伴うボーダーラインパーソナリティ症(BPD)の傾向に対し、従来の対話主体のセラピーや服薬、入院加療だけでは防ぎきれないケースがあり、支援者がバーンアウトに追い込まれることも少なくない。こうした当事者と支援者双方の葛藤に対し、科学的根拠に基づいた支援のあり方が求められている。

弁証法的行動療法(DBT)の特徴と科学的根拠

DBTは、従来の心理療法で改善がみられない自殺リスクとボーダーラインパーソナリティ症(BPD)に苦しむ人たちのために、マーシャ・リネハン博士(Marsha Linehan, PhD)が体系化した包括的心理療法である。ありのままの現実を認める「受容」と、変化を促す「行動科学」を対立させることなく統合する点が特徴となっている。

治療構造は、支援者を孤立させず包括的に支えるため、グループスキルトレーニング、個人セラピー、セッション間コーチング、セラピストコンサルテーションチーム、ケースマネジメントの5要素をチームで担う。1991年に最初のランダム化比較試験(RCT)で有効性が報告されて以来、米国や欧州、オーストラリアなどで検証が進められてきた。また、思春期向けDBT(DBT-A)についても、自傷行為や自殺企図の低減に関する有効性が報告されている。

国内普及への障壁とプロジェクトの展望

DBTが世界各地で普及する一方、日本国内では「弁証法的行動療法」という名称の難解さや日本語文献の少なさ、研修の多くが欧米で開催されることによる情報アクセスの難しさが障壁となってきた。また、包括的な治療構造ゆえに人手不足の現場では敬遠されがちであり、正規トレーニングを受けたセラピストや組織的インフラも不足している。

「もっとDBTを日本へ」プロジェクトでは、米国BTECHとのパートナーシップのもと、2026年10月の同組織への確認に基づき、日本初となる「正規包括研修」を2027年以降に開催することを目指している。実装科学の観点やアジア各国での導入知見を活かし、国内における日本語での包括的な研修体制の整備を図る方針である。

2026年11月開催のセミナー概要

セミナーは対象者別に2日程で開催される。

【セミナー①】DBTとは何か・DBT導入のための研修とは(臨床家・研究者・医療組織向け)

  • 日時:2026年11月3日(火・祝)13:00 〜 16:30
  • 会場:武蔵野大学 有明キャンパス 1号館306教室 + オンライン同時配信(ハイブリッド)
  • 登壇:トニー・ドゥボーズ博士、アジア各国のDBT導入実践者
  • 参加費:3,300円(税込)

【セミナー②】思春期と保護者・養育者のためのDBT(教育・福祉・医療関係者・学生向け)

  • 日時:2026年11月5日(木)15:00 〜 17:30
  • 会場:早稲田大学 早稲田キャンパス 3号館602教室 + オンライン同時配信(ハイブリッド)
  • 登壇:トニー・ドゥボーズ博士
  • 協賛:早稲田大学 井合研究室
  • 参加費:2,200円(税込)

公式ウェブサイト:https://dbttokyo.wixsite.com/dbtinjapan

本記事はDBT Tokyoおよび一般社団法人長谷川メンタルヘルス研究所の発表をもとに作成。

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