成田に巨大複合施設「GATEWAY NARITA」、27年開業へ

共生バンク株式会社は、2027年3月末に誕生予定の複合施設「GATEWAY NARITA」のマスタープランを公開した。成田空港から車で3分の距離に位置し、東京ドーム約10個分の広大な敷地に建設される同施設は、グローバルスペックを備えた価値創造拠点として、日本食の国際展開と飲食産業・文化の発展に貢献することを目指している。

施設のランドマークとなるのは、スクリーン面積6000㎡、客席数5000席超を誇る「デジドーム」だ。世界トップレベルの高解像度と音響を備え、カーボンニュートラルに対応したグローバルスペックアリーナとして、エンタテインメントだけでなく国際会議やショールームとしてのビジネス利用も視野に入れている。

また、最新テクノロジーを駆使したデジタルホテルは成田エリア最大級の客室数を誇り、客室内にはデジドームのコンテンツを楽しめる大型ディスプレイを完備。ホテルと商業複合施設を結ぶ「ウエルネスリング」は、アバターと競うことができる500メートルの円形トラックとなっている。

さらに日本版フードバレー構想を具現化するため、フードテック企業のイノベーションセンターやテストマーケティングレストラン、配信を目的としたキッチンスタジアム、国際会議場等で構成されるR&D複合施設が設置され、日本食の輸出拡大とグローバルコールドチェーンの構築を目指す研究開発が行われる予定だ。

敷地全体では雨水を回収・ろ過し、植栽への散水などに再利用することで、上下水道にかかる負荷を減らし、電力と温室効果ガス排出の削減を目指す。また大型バスターミナルをデジドーム前広場の地下に配置し、発着バス20台を確保。周辺駅との連携強化を図り、東京都心部との接続も強化する計画となっている。

今後のスケジュールとしては、マスタープランに基づきインフラ計画に着手し、2025年秋までに建築着工できる状態に仕上げる予定。2026年12月までに一部の施設の施工を進め、開業準備を開始し、2027年春には商業複合施設とデジドームを開業する計画だ。