SBI生命がClaude Sonnet 4.6活用の査定支援システムPoCを開始
SBI生命保険株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:篠原 秀典)は、引受査定業務の品質向上および生産性向上(オペレーション改善)を目指し、生成AI(Claude Sonnet 4.6)を活用した引受査定支援システム「AIアンダーライター」のPoC(概念実証)を開始した。査定者の判断を支援し、将来的には査定業務の完全自動化を見据えたオペレーション改革を推進する。また、現場主導のオペレーション改革を全社的に推進するため、2026年10月1日付で「インテリジェント・オペレーション戦略部」を新設した。
引受査定業務における生成AI活用の背景と狙い
生命保険の引受査定は、申込情報、告知内容、査定基準、過去事例など多岐にわたる情報を確認しながら査定者が総合的に判断を行う専門性の高い業務だが、確認観点の整理やマニュアル参照、査定コメント作成に一定の時間と負荷を要していた。
今回の取り組みでは、生成AIによって査定者の判断そのものを置き換えるのではなく、確認すべき情報や観点を整理する査定支援を実施する。申込情報や告知内容と査定基準の照合結果をAIが自動整理して提示することで、査定者の情報収集・確認作業の負荷を削減し、確認漏れや判断のばらつきを防止しながら、高付加価値な総合判断業務へ集中できる環境を整える方針だ。
社内ネットワーク限定環境で実務利用水準などを検証
今回のPoCでは、AIアンダーライターの出力内容の実務利用水準、表示内容の利便性、本格導入に向けた運用課題を検証する。
検証はSBI生命保険の社内ネットワーク限定環境で実施され、対象ユーザーや業務範囲を絞ることで、安全性と有用性を慎重に検証するとしている。
業務部門とシステム部門の連携による完全内製開発
本システムは、業務部門と情報システム部門が連携し、企画から構築・検証までを社内で完結させる完全内製開発を行っている。実務に根ざした知識が重要となる引受査定業務において、業務を熟知した社員自らが開発することで以下の効果を発揮するとしている。
- 査定者が使いやすい画面・機能を短期間で試作・検証
- 利用者フィードバックの迅速な反映と継続的な改善
- 社内へのAI活用ノウハウ蓄積とAI活用人材の育成
新設「インテリジェント・オペレーション戦略部」と今後の展望
SBI生命保険は、2026年10月1日付で事務企画機能とAI推進機能を担う専門組織「インテリジェント・オペレーション戦略部」を新設した。同組織の主な役割は以下の通りとなる。

- オペレーション変革の推進:保険事務プロセスの見直しや標準化・高度化を通じて、より効率的で持続可能な業務運営体制の構築を推進
- AX推進:生成AIをはじめとする先端技術やデータを活用し、業務変革や生産性向上に資する施策を企画・推進。AI活用に伴うリスク管理やルール整備、統制の強化にも取り組む
- 全社横断での改革推進:各部門と連携しながら業務課題の解決を支援し、業務品質の向上と生産性向上の両立を目指す

SBI生命保険は今後、PoCの結果をふまえて実用化に向けた検討を進めるとともに、インテリジェント・オペレーション戦略部を中心にAI活用の対象領域を順次拡大していく方針を示している。
本記事はSBI生命保険株式会社の発表をもとに作成。
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