株式会社Sun Asterisk（以下、Sun*）は、生成AIアプリ開発ツール「Dify」を活用した企業向け生成AIエージェント統合プラットフォーム「AI*Agent Base」の提供を開始した。

近年、AIエージェントを業務効率化や生産性向上に活用することが現実的になってきているが、適切なAIモデルの選択や効果的な適用業務の特定、データの信頼性確保など、実装や運用面での課題が多い。さらに、AIの活用が業務の部分的な最適化に留まり、本質的な改善につながっていないケースも少なくない。

AI*Agent Baseは、これらの課題を包括的に解決し、企業がAIエージェントを迅速かつ効果的に導入・活用できるよう設計された統合プラットフォームだ。Sun*独自の開発ナレッジ共有基盤と生成AIデータ基盤を組み合わせたインフラを企業内システムへスムーズに統合することで、統合的な生成AI活用環境を構築することができる。

Sun*には1000人以上のソフトウェアエンジニアと60人以上の研究者を擁する研究開発部門「Research & Development」があり、その中のAI専門チームがAI*Agent Baseを開発した。現在、社内の一部署で試用を開始しており、ディスカッションペーパーの自動作成による商談業務の効率化を検証している。

今後、Sun*はAI活用ニーズの実現支援だけでなく、ビジネスデザイナーやUXデザイナーを中心とした業務フローの分解・ROIの算出、新規事業創出支援を通じたDXの実現サポートも行っていく予定だ。

AI*Agent Baseは、企業内で生成AIを導入する際の課題を解決するための4つのコンセプトに基づいて設計・開発されたプラットフォームで、企業内のクラウド環境に導入してカスタマイズすることで、データの信頼性や安全性を確保しつつ、業務効率化と生産性向上を実現する。

AI*Agent Baseで活用されるDifyは、米LangGenius社が開発したノーコードでAIアプリケーションを構築・運用できるオープンソースのプラットフォームだ。大規模言語モデル（LLM）を活用して、チャットボットやエージェントなどを簡単に作成することができ、複雑なプログラミングスキルがなくても直感的なインターフェースを通じてAIアプリケーションを開発し、カスタマイズすることが可能だ。