素朴屋が設計施工を手がけた住宅素足の家がウッドデザイン賞2026を受賞
山梨県北杜市に本社を置く素朴屋株式会社が設計・施工を手がけた住宅「素足の家」が、ウッドデザイン賞2026において第二次審査を通過し、ウッドデザイン賞を受賞した。表彰部門は、木を活かして心身を健やかにしWell-beingの実現が期待される作品を対象とするハートフルデザイン部門となっている。同住宅は2023年に山梨県北杜市に竣工した延床面積150平方メートルの建物である。


木の素材力と伝統工法による建築
「素足の家」は、触れる素材や歩くたびに表情を変える木材、光と風の通り道を整えることで、住まう人の心身を支える住まいをかたちにしている。木が持つ素材力を活かすことが人の健やかさに直結することを、暮らしの解像度で示した点が評価の対象となった。
基礎には砕石や捨てコンクリートの代わりに石と有機材を使用し、構造には日本古来の伝統工法である石場建てを採用している。建物を点で支えることで土の中の水と空気の循環を妨げない設計とし、礎石の下には場所によって3メートルの焼き杭を打ち込み、多孔質な炭化材とともに土中で微生物を育んで周辺樹木の根を誘う構造とした。また、清水の舞台を思わせるテラスには深い軒を設け、冬の寒さを和らげ夏の強い日差しを遮ることで、リビングとテラスが一体となった空間を形成している。
地域素材の活用と環境負荷の低減





構造材には、近隣の山から伐採して天然乾燥させたカラマツが使用されている。地域の素材を選定して遠距離輸送を抑えることにより、輸送時のエネルギーを減らしCO₂排出を低減させた。木、石、竹を主とする構成により、修繕や解体の際に生じる廃棄物の抑制にもつなげている。



室内環境においては、断熱・設備性能に加えて深い軒と土壁が季節に応じた温度や湿度を調節し、南面の開口と南北に抜ける風の通り道によって1階と2階の空気を循環させるパッシブデザインを基盤とした。
資源循環の工夫と素足で過ごす空間
屋根には太陽光発電と蓄電池を備え、給湯にはガスボイラーを使わず太陽熱温水器を採用している。トイレには大小分離式のコンポストを導入し、排泄物を土へ還す仕組みとした。「資源をなるべく消費しない」という理念のもと、施主とともに家づくりが進められた。
同住宅は「素足で暮らしたい」という施主の願いを起点に設計され、職人が一本ずつ刻んだ木材をはじめ、無垢材、漆喰、和紙、石といった素材が用いられている。均質な新しさを保つのではなく、素材の変化を愉しみながら手を入れ住み続ける住まいを目指している。
素朴屋株式会社の概要
- 社名:素朴屋株式会社
- 代表取締役:今井久志
- 本社:山梨県北杜市大泉町西井出1878
- 事業内容:国内外の施設・住宅および店舗などの新築・増改築、古民家再生、飲食物販事業
- URL:https://sobokuya.life/
本記事は素朴屋株式会社の発表をもとに作成しています。
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