2026年卒採用トレンド、AI活用で「採用リビルド」加速
Thinkings株式会社は、2026年卒の新卒採用トレンド予測を発表した。同社が展開する組織づくりのプラットフォーム「sonar HRテクノロジー」内のデータや、採用担当者と就活生へのアンケート調査結果、採用成功事例などをもとに分析した結果、2026年卒の新卒採用ではAI活用の本格化による「採用リビルド(再構築)」が進むと予測している。
25卒採用に関する就活生への調査では、売り手市場で学生優位の採用市場のなか、学生は「自分に合う企業」かどうかの”納得感”を重視し、「個別対応」によるフォローの重要性が増していることがわかった。一方、企業側の調査では、「個別対応」を課題とする企業が多く、難しさが増していることが明らかになった。企業はリソース不足やさらなる早期化、スピード感も求められるなかで、自社のリソースを最適に配分できるかが採用の成否を分ける大きな要因のひとつになっているという。
26卒採用では、AI活用が本格化することにより、自社の採用活動を見直すことが求められると同社は考えている。AIがより身近になり、その精度やできることも見えはじめてきたなかで、「人」と「AIやテクノロジー」がそれぞれ担うことをすみわけ、協業する視点で、自社の採用活動を「再構築」する動きが進むと予測している。
Thinkings株式会社の代表取締役社長である吉田崇氏は、「企業の採用活動は、年々、複雑性や多様性が増し非常に難しくなっている。しかしそのような環境でも採用に成功している企業の共通点は、自社の採用活動に対する解像度が高く、現状を正確に把握していることだ」と述べている。そのうえで、AIなどのテクノロジーと人の役割を適切に分担し、「テクノロジーに何を任せるか」「人が何を担うべきか」、自社の環境や課題に応じた採用活動を設計している企業は、採用活動を改善できていると指摘した。
同社は2022年にサービス提供開始から10周年を迎え、導入実績は2,000社を突破している。2023年4月には、AIを活用して書類選考等の判定精度向上を支援する機能「sonar AI」を公開するなど、テクノロジーとデザインの力で組織づくりをサポートするHR Tech企業として、変わりゆく時代の潮流を読み解く視点と、取り残された課題に寄り添う姿勢で挑戦を続けている。