高島など3社、CLT活用の柱保護根巻KiNEMAKIを2026年10月販売へ
高島株式会社、三菱地所株式会社、MEC Industry株式会社の3社は、国産木材から製造するCLT(Cross Laminated Timber)パネルを活用した新商品の柱保護根巻「KiNEMAKI」を共同で開発した。「木材利用促進の日」である2026年10月8日より販売を開始する。本製品は、三菱地所株式会社の物流施設「ロジクロス」シリーズとして2026年8月31日に竣工した大規模マルチテナント型物流施設「ロジクロス三郷」に先行採用された。


乾式工法の採用で施工期間を短縮し補修負担を軽減
物流施設等の鉄骨柱をフォークリフト等との接触から保護する柱保護根巻は、現場施工のコンクリート製が一般的だが、配筋や型枠、打設、養生など複数の工程を要し、破損時の補修にも手間がかかる課題があった。
本製品は工場で製作したCLTパネルを現場で組み立てる乾式工法を採用し、コンクリート打設後の養生や表面補修などの現場工程を削減して施工期間の短縮を図る。パネル重量は250㎜角鉄骨柱用の勝ちパネルの場合で1枚当たり21.1kgとなっており、搬入や現場での取り回しにも配慮した。



CLTパネルの内側に緩衝材と耐火被覆材を配置した多層構造により、衝突時の衝撃を吸収する。フォークリフトの最高速度14.5km/hでの衝突時に想定される衝撃荷重を上回る145kNの荷重を与えた衝撃試験を実施し、想定衝撃荷重の約3倍においても鉄骨柱の保護性能を確認したとしている。ボルト接合と床面に土着しない構造を採用しており、破損時には1面単位での交換ができるほか、軽微な損傷には木材用パテによる部分補修も可能となっている。

国産木材の活用で環境負荷の低減と空間づくりに寄与

本製品は国産木材の活用と天然木の木目を現した仕上げにより、温もりのある物流空間づくりに寄与する。資材の調達や施工などのプロセスで排出される温室効果ガスの総量を指すエンボディドカーボン(Embodied Carbon)の削減効果が期待されるほか、250㎜角鉄骨柱用として50本使用した場合は約6.96㎥の国産CLT材を活用し、林野庁のガイドラインに基づく算出で約4.2tの炭素固定(CO2換算)効果が見込まれる。
同体積の鉄筋コンクリートと比較した場合、CLTパネルの重量は5分の1以下(日本CLT協会調べ)となる。3社は本製品の供給を通じ、国内森林の循環再生や災害防止、炭素固定といった多面的な機能の維持・向上に寄与する方針で、今後は全国の物流施設や倉庫等での採用に向けて販売を拡大するとしている。
製品概要と各社の役割分担
本製品は三菱地所株式会社と高島株式会社より特許、意匠および商標登録が出願されている。



- 製品名:KiNEMAKI(キネマキ)
- 使用素材:国産CLT材、緩衝材、耐火被覆材
- CLT材規格:90㎜(3層3プライ)、JAS材
- 材料重量(250㎜角鉄骨柱用):負けパネル 約13.8kg/枚、勝ちパネル 約21.1kg/枚
- 仕上げ:水性塗料を塗布
共同開発における各社の役割は以下の通りとなる。
- 高島株式会社:製品販売窓口(工事請負)、CLT材以外の資材調達、商品開発全般に係る技術支援
- 三菱地所株式会社:商品の企画立案
- MEC Industry株式会社:材料(CLT)の調達、製品の製造・加工
共同開発企業の概要と販売窓口
製品の販売窓口および各社の概要は以下の通り。
販売窓口:
- 高島株式会社 建材事業本部 建設事業統括部(TEL:050-1732-8057/MAIL:1400@ta.tak.co.jp)
開発企業概要:
- 高島株式会社(所在:東京都千代田区神田駿河台2-2 御茶ノ水杏雲ビル12F、代表者:山本 明、設立:1931年12月1日)
- 三菱地所株式会社(所在:東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビル、代表者:中島 篤、設立:1937年5月7日)
- MEC Industry株式会社(所在:鹿児島県姶良郡湧水町木場3102、代表者:森下 喜隆、設立:2020年1月24日)
本記事は高島株式会社、三菱地所株式会社、MEC Industry株式会社の発表をもとに作成。
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