広島AIアシュアランス協議会が設立 AI判断の検証枠組みHAAP整備へ
民間・独立の組織である広島AIアシュアランス協議会(Hiroshima AI Assurance Council)は、設立と活動方針を発表した。同協議会はHiroshima AI Process Friends Groupの「Partners’ Community」に正式参画し、2026年9月10日付で総務省のHiroshima AI Process公式ページに参加組織として掲載されている。代表組織を株式会社オンザリンクス、発起・技術協力を株式会社AIアシュアランスが担い、製造業や物流の実証成果をもとに共通枠組みの標準化を目指す。
共通プロトコル「HAAP」を通じたAI判断の確認と記録
協議会は、AIの判断を企業が採用・実行するための条件と、第三者が後から確認できる証拠を整備するアプローチをとる。業務においては法令や品質、安全、契約、責任などの条件を満たす必要があるため、条件を満たしたことを確認できるAI判断のみを採用・実行へ進める仕組みの構築を図る。
その共通枠組みとして推進するのが「Hiroshima AI Assurance Protocol(HAAP)」である。特定のAI製品や業務システムを置き換えるのではなく、既存の仕組みに対して採用条件の定義、根拠・証拠の整理、第三者による確認、実装・運用への接続を行い、必要な条件と証拠を満たしているか確認できる共通レイヤーを目指している。
公開技術基盤による検証と医薬品分野への適用

広島AIプロセスの理念を現場で検証できる形にするため、複数の公開技術基盤を活用する。その一つである「Hiroshima AI Process Assurance Mappings」は、広島AIプロセスの各行動を業務ごとの義務、版固定された証拠、検証範囲、未解決事項へ対応づける。証拠不足や保証境界を超える主張を機械的に検査し、対応関係や検証規則、コードを公開して第三者による再検証を可能にする。最初の対象として、医薬品2〜8℃コールドチェーンの引渡し判断が設定された。
2026年10月3日時点で協議会が国内外の日本語・英語の公開資料・論文・コードを調査した範囲では、これら3要件(原則と現場条件・証拠の結び付け、機械的検査、第三者検証のための公開)を一体として備える先行公開例は確認されていないという。また、株式会社AIアシュアランスは判断・証拠・責任記録の構造を証明支援システム「Lean 4」で形式化し、関連する数理モデルと検証資料をGitHubで公開している。
なお、Partners’ Communityへの参画は、協議会や個別の技術・取組に対するG7、日本政府、OECDによる認定・認証を意味するものではなく、協議会および公開技術基盤は民間の独立した取組としている。
10月14日にカンファレンスへ企画協力
協議会は、株式会社オンザリンクスが2026年10月14日(水)に広島国際会議場で開催する「製造業AI物流カンファレンス2026 in 広島」に企画協力する。カンファレンスを実証や共同研究への接点とし、公開技術基盤を現場で確認して改善につなげる方針だ。
今回の設立および参画に際し、広島県 イノベーション推進チーム 地域産業デジタル化推進担当課長 崎本龍司氏は、「今回の取組を通じて、広島の企業や関係者の間で実践的な知見が蓄積され、新たなAI活用や事業の創出につながっていくことを期待しています」とコメントしている。
協議会の概要
- 名称:広島AIアシュアランス協議会(Hiroshima AI Assurance Council)
- 代表組織:株式会社オンザリンクス
- 発起・技術協力:株式会社AIアシュアランス
- 初期参画組織:株式会社クラウドシエン
- 参画:Hiroshima AI Process Friends Group「Partners’ Community」
- 公式サイト:https://hiroshima-ai-assurance.com/
本記事は広島AIアシュアランス協議会の発表をもとに作成しました。
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