メディヴァなど3者、全国の中小病院に向けたDX支援で業務提携を締結
株式会社メディヴァ、株式会社シーズ・ワン、一般社団法人コミュニティ&コミュニティホスピタル協会の3者は、全国の中小病院における病院DX推進に向けた業務提携を締結しました。3者が持つ病院経営管理ノウハウ、IT構築力、総合診療医の知見を融合し、慢性的なマンパワー不足や業務効率化の課題に対応します。インフラ刷新から生成AI活用までをパッケージ化した包括的なDX支援を展開していく方針です。
提携の背景と目指す医療環境
我が国の中小病院や地域医療の現場では、人手不足や医療従事者の長時間労働が課題となっており、医療従事者が患者と向き合う業務に集中できる環境づくりの手段としてデジタルトランスフォーメーションへの期待が高まっています。しかし、老朽化したITインフラやシステムの分断、夜間緊急時の情報アクセスの壁といったハードルが存在していました。
C&CH協会が支援する医療法人社団同善会・同善病院(東京都台東区)や水海道さくら病院(茨城県常総市)では、メディヴァとシーズ・ワンのバックアップのもとでDXを推進し、総合診療医の視点や現場の声を反映した取り組みを行ってきました。今回の提携では、これらの先行施設での手法を成功モデルとして体系化し、全国の中小病院へ水平展開することを目指しています。
先行施設におけるDX導入の実績と成果


基盤となる同善病院および水海道さくら病院では、起動に15分以上かかっていた旧型PCやWi-Fi環境などのインフラを全面刷新し、UTM、RADIUS認証、VPNを用いたクラウドベースのネットワークを全館に構築しました。クラウド型電子カルテ「blanc」や在宅医療向け「モバカル」、統合データベース「CITA」、文書管理システム「Yahgee」を導入し、院内や院外(夜間・休日)の端末からカルテへアクセスできる環境を整えています。
また、内線電話中心の体制から「Microsoft Teams」を用いたチャットベースの非同期コミュニケーションへ移行しました。
同善会での先行事例では、医療特化型AIプラットフォーム「TukusiAI」と電子カルテ、Teamsを連携させた業務自動化が進められています。主な成果は以下の通りです。
- FAXの自動仕分け・転送:OCRでテキスト化し生成AIが要約してTeamsへ自動送付することで、事務作業を約30%削減
- 訪問診療・訪問リハビリのカルテ自動生成:診療中の会話録音から生成AIがSOAP形式のカルテ文案を自動作成し、医師のカルテ作成時間を約55%(1日あたり約50分)、リハビリ職(PT・ST)の入力時間を約54%(1日あたり約32分)削減
- 月次報告書の自動作成:1ヶ月分の記録から生成AIが文案を作成し、作業時間の約35%を削減
水海道さくら病院ではDX導入後に発生した494件の現場の課題・要望のうち78.9%を解決したほか、同善病院では現場のスタッフや医師自らが生成AIのプロンプトを修正・カスタマイズするなど、組織のカルチャー変革にもつながっています。
提供する支援プログラムのステップ
本提携に基づき、3者は全国の中小病院に向けて以下のステップで支援を行います。
- 徹底した現状把握(ITインフラアセスメント)を通じたネットワークや機器の設計
- 現行の業務フロー分析に基づくクラウドシステム・ツールの段階的導入と伴走支援
- FAX自動処理や音声カルテ作成など、総合診療医と共同開発したAI・DXツールの水平展開
- 課題管理リストの作成やマスタ設定へのフィードバックによる現場発話型の継続的改善・人材育成
提携各団体の概要
- 株式会社シーズ・ワン(所在地:東京都中央区、代表取締役:大石 佳能子、URL:https://c-s-one.jp/)
医療機関のデジタル変革を総合支援し、中小病院向けクラウド型電子カルテパッケージやクラウド版情シス代行サービス等を展開しています。
- 一般社団法人コミュニティ&コミュニティホスピタル協会(所在地:東京都台東区、理事長:武藤 正樹、URL:https://cch-a.jp/)
中小病院のコミュニティホスピタルへの転換支援、総合診療専門医の育成や教育ネットワーク(CCH総診)の構築などを推進しています。
- 株式会社メディヴァ(所在地:東京都世田谷区、代表取締役:大石 佳能子、URL:https://mediva.co.jp/)
医療・介護分野のコンサルティングおよび運営支援を手がけ、病院再生や地域包括ケアシステムの構築、医療DXの実装を行っています。
本記事は株式会社メディヴァ、株式会社シーズ・ワン、一般社団法人コミュニティ&コミュニティホスピタル協会の発表をもとに作成しました。
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