HTB看護学院パワハラ報道が奨励賞
HTB北海道テレビが2021年から3年間にわたり取り組んできた「北海道立看護学院パワーハラスメント問題」の追及報道が、第61回(2023年度)ギャラクシー賞報道活動部門で奨励賞を受賞した。
この報道は、保護者からの情報提供をもとに、情報開示や15人以上の学生らの証言を取材するなど、夕方の報道情報番組で40回以上放送され、全国放送を含む3本のドキュメンタリー番組も制作された。北海道だけでなく全国の問題として情報発信が行われた。
一連の報道をきっかけに、11人の教師による53件のパワハラが認定され、2019年に自殺した男子学生についてもパワハラと自殺との相当因果関係が認められた。これらの報道は行政を動かし、学院改革にもつながった。HTBでは、学院がハラスメント対策や運営改善を行ったあとも継続して取材を続けている。
HTBがギャラクシー賞報道活動部門で受賞するのは、2003年から継続して取り組んでいる乳がん啓発・ピンクリボン活動が第58回(2020年度)で選奨を受賞して以来、11回目となる。
ギャラクシー賞は、NPO法人放送批評懇談会が日本の放送文化の質的な向上を願い、優秀番組・個人・団体を顕彰するために1963年に創設した日本を代表する番組コンクールだ。報道活動部門は、放送における報道活動のあり方を議論し、優れた活動に光をあてるとともに、地域の放送ジャーナリズムの活性化を支援していこうと2003年に設立された。