歩行車を使わなくなる理由最多は本人の必要性不足 星光医療器製作所が専門職調査
株式会社星光医療器製作所は、理学療法士、作業療法士、ケアマネジャーの計225名を対象に実施した「介護保険レンタルにおける歩行車選びに関する実態調査」の結果を公表した。
調査によると、歩行車を導入した利用者が使い続けられない理由として「必要性を本人が感じていない」が45%で最多となった。また、新しい歩行車を提案する際の不安やハードルについても「本人が受け入れてくれるか」が48%で最も多く、導入から継続利用において本人の受け止め方が主な課題となっている実態が示された。
継続利用の理由や提案段階での不安

歩行車を導入した利用者が使い続けられない理由(最大3つまで選択)では、「必要性を本人が感じていない」が45%で最多となった。職種別では理学療法士(PT)54%、ケアマネジャー(CM)40%、作業療法士(OT)37%となっている。次いで「重くて扱いにくい」が29%、「操作に不安がある」が27%、「外出先で使いにくい」が24%、「見た目に抵抗がある」が17%、「大きすぎる」が16%となり、重さや操作性に関する回答を本人の必要性の実感に関する回答が上回った。
新しい歩行車を提案する際の不安やハードル(最大3つまで選択)については、「本人が受け入れてくれるか」が48%で最多となり、PTでは56%に達した。次いで「安全性や安定感に不安がないか」が39%、「価格・レンタル費用が妥当か」が20%となり、導入前の提案段階でも利用者本人の受け入れが専門職の主な懸念となっている。
選定時の重視点と使用場面ごとの課題
歩行車を選ぶ際に特に重視すべき点(最大5つまで選択)は、「歩行時の安定感」が56%で最多となり、「転倒リスクへの配慮」が44%で続いた。「利用者の身長・体格に合うこと」は39%、「小回り・取り回しのしやすさ」は35%、「本人が抵抗感なく使えること」は30%、「本体の軽さ」は13%となった。
小柄な方や女性利用者の歩行車選びで課題になりやすいこと(最大3つまで選択)は、「持ち上げ・収納・車載が負担になる」が40%で最多となった。次いで「方向転換や取り回しが難しい」が33%、「本体が大きく感じられる」が32%、「体格に合う選択肢が限られる」が25%(PT・CMともに29%)となった。

利用者の外出・買い物場面で課題になりやすいことでは「段差や坂道」が48%で最多だった。なお、選定時に重視する点として「屋外での使いやすさ」を挙げた回答は16%だった。また、利用者が外出中に歩行車の座面に座って休む場面を見ることがあるかを尋ねたところ、「よくある」「ときどきある」の合計は56%(PT60%、CM58%、OT49%)に上った。座面について気になる点は「座るときの安定性」40%、「ブレーキ操作や固定が不安」37%、「座った後に立ち上がりにくい」35%が上位に挙げられた。
調査結果を受けた見解と今後の展開
調査結果を受け、株式会社星光医療器製作所の代表取締役である平岡孝輔は、歩行車を導入しても使われなくなる理由の最多が「必要性を本人が感じていない」だったことを受け止め、製品の機能と利用者の納得感の両方を大切にしながら商品開発を続けるとしている。
同社は屋外用歩行車「アルコーステラ」シリーズとして、標準〜大きめの体格に向けた「アルコーステラ」と小柄な方に向けた「アルコーステラ mini」を展開している。両モデルともプッシュボタン式で工具を使わずに高さ調整が可能で、グリップ部は4段階、脚部はアルコーステラが3段階、miniが2段階、座面高もアルコーステラが3段階、miniが2段階で調整できる。


重量は「アルコーステラ」が8.5kg、「アルコーステラ mini」が8kgであり、同社は持ち運びや取り回しに関する課題も受け止め、製品改良と情報提供に生かす方針を示している。今後は寄せられた回答をもとに既存製品の改良や新モデルの検討を進めるほか、選定・提案に関わる専門職向けに選定の考え方を整理した資料を提供する予定としている。なお、本調査はアルコーステラシリーズの使用による納得感や継続利用への効果を検証したものではない。
調査概要
- 調査名:介護保険レンタルにおける歩行車選びに関する実態調査
- 調査主体:株式会社星光医療器製作所(歩行車メーカーである同社が企画・実施)
- 調査方法:インターネットリサーチ(モニタリストの職業パネルを利用)
- 調査期間:2026年6月11日(木)〜6月24日(水)
- 調査対象:理学療法士(PT)/作業療法士(OT)/ケアマネジャー(CM)
- 有効回答数:225名(PT100名/OT70名/CM55名)
※専門職の自己申告によるアンケートであり、利用者本人への調査や製品の効果測定ではなく回答した専門職が現場で認識している傾向を示している。 ※回答割合は各設問の回答者数に対する割合で、複数回答の設問は合計が100%を超える場合がある。
会社概要
- 商号:株式会社星光医療器製作所
- 創業:1932年(1971年「アルコー」ブランド立ち上げ)
- 所在地:〒578-0901 大阪府東大阪市加納5丁目11-6
- 事業内容:歩行車・福祉機器・病院備品の設計・製造・販売(自社設計・自社製造一貫体制)
- 公式サイト:https://www.seiko-aruko.jp/
- アルコーステラ特設サイト:https://www.seiko-aruko.jp/lp/
- 商品カタログサイト:https://catalog.seiko-aruko.jp/products/detail/443
本記事は株式会社星光医療器製作所の発表をもとに作成されています。
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