小野薬品と日本てんかん協会が調査、一般生活者の6割以上で疾患理解不足
小野薬品工業株式会社と公益社団法人日本てんかん協会は、一般生活者1,110名、てんかんのある人138名、てんかん診療に携わる医師119名を対象に共同で実施した、てんかんに関する実態調査の結果を発表した。疾患名を知っていても一般生活者の6割以上で原因や症状などの理解が不足しており、てんかんのある人の45%が周囲への打ち明けづらさを感じている実態が明らかになった。また、薬物治療を受ける人の23%が発作消失に至っておらず、治療の理想と現実のギャップも浮き彫りとなっている。
一般生活者の6割以上が症状や生活への影響を十分に理解せず
調査の結果、てんかんという疾患名を知っていても、一般生活者の多くで疾患に関する知識や情報が不足していることが示された。てんかんについて「ほとんど知らない」「全く知らない」と回答した割合は、治療が88%、原因が86%、日常生活・社会生活への影響が72%、症状が66%に上り、いずれの項目でも6割を超えている。
脳の神経細胞の電気的な乱れにより発作が起こる慢性疾患であるてんかんは、国内で診断された人が約100万人と推計されている(公益社団法人 日本てんかん協会による)。しかし、社会的な認知や実態の浸透には課題が残されている状況が浮き彫りとなった。

当事者の45%が打ち明けづらさを経験、偏見や差別に不安


てんかんのある人のうち45%(138人中62人)が、周囲に「打ち明けづらい」または「打ち明けられない」相手がいると回答した。その理由としては「偏見・誤解・差別への不安」が65%で最多となった。

また、当事者の70%が社会に対して「正しい知識の普及啓発」を求めており、周囲の正しい理解と情報発信の必要性が示されている。


薬物治療者の約4人に1人が発作消失に至らず


治療面においては、医師の88%、てんかんのある人の44%が「てんかん発作消失」を治療目標として挙げた。一方で、医師が最近1ヶ月間に薬物治療を実施した成人(15歳以上)のうち、23%が発作消失を達成しておらず、約4人に1人が発作消失に至っていない現実が判明した。

発作が残るてんかんのある人の主な困りごとでは、「車や自転車の運転制限」が59%、「発作がいつ起こるかわからない不安」が57%を占めた。さらに、現在の治療薬に対する満足度は、発作頻度が「年に数回以下」の人で85%だったのに対し、「月に1回以上」の人では58%にとどまり、不満に感じる要素としては「発作消失効果」が最も多く挙げられている。医師から説明された目標についても、てんかんのある人の46%が「発作頻度の減少」と回答しており、理想と現実の間に乖離が見られる。

調査概要
- 実施期間:2026年8月17日~21日
- 調査対象:てんかんのある人138名、医師119名、一般生活者1,110名
- 調査手法:Web定量調査
- 調査主体(共同実施):小野薬品工業株式会社、日本てんかん協会
本記事は小野薬品工業株式会社の発表をもとに作成されています。
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