ジェイファーマ、胆道がん治療薬の国際治験でAMED支援に採択 最大15億円補助へ
ジェイファーマ株式会社は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が実施する令和8年度「革新的医療技術研究開発推進事業(産官学共同型)グローバルタイプ(難病・希少疾病治療グローバル研究開発支援事業)」(GRiT事業)に採択されたと発表しました。開発中のLAT1阻害剤ナンブランラト(JPH203)による胆道がん二次療法を対象としたグローバル第3相臨床試験「Beacon-BTC」が対象で、最大15億円の補助金支援を受ける計画です。今回の公募では25課題の応募があり、そのうち8課題が採択されました。
最大15億円の補助金支援と直接的な国際共同治験への移行
本採択におけるAMED補助金申請額は15億円で、補助率は国際共同治験に係る補助対象経費の1/2となっています。実際の補助金交付額は、今後の交付決定等の所定の手続きを経て確定する予定です。
今回の課題は、事前調査であるフィージビリティスタディ(FS)を補助対象に含めず、国際共同治験を直接補助対象とする計画として採択されました。これにより、FS終了後のステージゲート評価を経ずに国際共同治験に係る補助を受ける計画となっています。申請額通りの15億円が交付された場合、同社の既存資金と組み合わせることで、追加的な資金調達を前提とせずに「Beacon-BTC」のPart Aを完遂できる見通しであるとしています。
対象となる胆道がんは予後不良の希少がんであり、二次療法では特定の分子異常を持たない多くの患者に対する治療選択肢が十分とは言えない状況にあります。
ナンブランラトのグローバル第3相臨床試験「Beacon-BTC」は、すでに米国で最適用法・用量を選定するPart Aを開始しており、米国における患者登録が進められています。今回の採択を受け、同社はPart Aを日本を含めた国際共同治験として展開する計画としています。研究開発期間(申請時)は2026年10月(予定)から2028年12月(予定)とされています。
ジェイファーマ代表取締役社長の𠮷武益広氏は、今回の採択を受け「日本を含む国際共同第3相試験の実施に向けて必要な手続きを進めるとともに、補助金の交付決定後は本事業による支援を活用し、治療選択肢が限られている胆道がん患者さんに新たな治療選択肢を一日でも早く届けられるよう、開発に取り組んでまいります」とコメントしています。
LAT1阻害剤ナンブランラトの特徴とこれまでの開発経緯
ナンブランラト(開発コード:JPH203)は、がん細胞に高発現するL型アミノ酸トランスポーター1(LAT1)を選択的に阻害する、日本発の新規作用機序を有する低分子化合物です。承認された場合には、ファースト・イン・クラスの新薬となる可能性があります。
これまでに実施された進行性胆道がんを対象とする国内第2相臨床試験では、PFSについてプラセボ群と比較して有意な改善と良好な安全性が確認されました。2022年4月には米国食品医薬品局(FDA)よりオーファンドラッグ指定を受け、2024年9月25日には臨床試験に関するInvestigational New Drug(IND)申請が受理されました。さらに2025年5月には商業製造スケールにおけるCMCがFDAの品質基準を満たしていることが確認され、2025年12月にグローバル第3相臨床試験が開始されています。
- 企業名:ジェイファーマ株式会社
- 本社所在地:東京都港区
- 代表者:代表取締役社長 𠮷武益広
- 事業内容:LAT1をはじめとするSLCトランスポーターを標的とした革新的新薬の開発
本記事はジェイファーマ株式会社の発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



