DJIBが日本のラグジュアリー市場動向レポート 2026年度版を発表
株式会社電通ジャパン・インターナショナルブランズ(DJIB)は、「日本のラグジュアリー市場動向レポート 2026年度版」を発表しました。本レポートでは、国内需要の鈍化やインバウンド消費の変化に伴う市場の変化を「再調整 (The Recalibration)」と位置づけ、ブランドが持続的に成長するための条件を多角的に分析しています。市場全体の追い風に頼るだけでなく、商品力や顧客との継続的な関係構築が求められる局面への移行が示されています。
2023年から2025年初頭にかけては、コロナ禍後の消費回復や円安、インバウンド需要の急増により市場が拡大したものの、足元では価格上昇による国内需要の鈍化などが影響し、ブランドごとの成長力に差が生じています。
日本政府観光局の推計によると、2025年の訪日外国人旅行者数は約4,268万人(前年比15.8%増)、観光庁の報告書によると訪日外国人旅行消費額は約9兆4,549億円と、ともに過去最高を記録しました。一方で、旅行消費額に占める買い物代の割合は27.0%にとどまり、宿泊費の36.6%を下回っています。訪日客の増加が高額商品の販売増や各ブランドの成長に必ずしも直結しない環境となっており、各ブランドの商品力や顧客基盤、価格への納得感などが問われる局面を迎えています。
消費者が求める価値は長期的な使用価値や信頼へ
全国の男女1,600人を対象とした電通「BLUXブランド調査」(2026年)によると、ラグジュアリー商品に求める価値として以下の項目が上位に挙げられました。
- 長く使えること:31.8%
- 飽きがこないこと:28.9%
- コーディネートしやすいこと:24.3%
- 品質や格の高さを感じられること:23.9%
- 信頼できること:23.6%
- 自分らしさを表現できること:22.4%
調査結果からは、消費者が自身の生活や価値観に合致する商品を選択する傾向がうかがえます。
従来型から「カルチャーライゼーション」への転換
レポートでは、ブランドと顧客の関係性構築において、短期的な購買獲得だけでなく、商品を所有していない層との接点や既存顧客との関係維持を設計する視点の重要性を指摘しています。
日本語への翻訳や日本限定商品、著名人の起用といった従来のローカライゼーションにとどまらず、日本のクリエイターや職人、コミュニティ、生活者とともに新たな価値を創出する「カルチャーライゼーション」への転換が求められます。メディア戦略においても、マス、デジタル、店舗、イベント、CRMなどの接点を統合し、適切な順序で体験を届ける設計が必要とされています。
本レポートは、成熟市場におけるブランド成長の再設計を目的に、「市場」「消費者」「コミュニケーション」「商品トレンド」「メディア&テクノロジー」の観点から分析を行っています。
- 発行元:株式会社電通ジャパン・インターナショナルブランズ(代表取締役社長:堀尾尚弘、本社:東京都港区)
- 主な対象:ラグジュアリー、ファッション、ジュエリー、時計、ビューティ、自動車、ホスピタリティなどのプレミアム領域に携わる関係者、日本市場への適応を目指すマーケターなど
- 提供形態:サマリー版を同社ウェブサイトの特設リンクよりダウンロード可能
本記事は株式会社電通ジャパン・インターナショナルブランズの発表をもとに作成しました。また、文中のデータは日本政府観光局「訪日外客数(2025年12月および年間推計値)」、観光庁「訪日外国人の消費動向 インバウンド消費動向調査結果及び分析 2025 年 年次報告書」、電通「BLUXブランド調査」2026年を参照しています。

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