博報堂生活総合研究所の生活定点調査、現在の生活に満足が過去最高70.8%
博報堂生活総合研究所は、1992年から2年に1度実施している長期時系列調査「生活定点」の2026年調査結果を公開した。34年間の調査データを蓄積する同調査において、物価上昇が続くなかでも「現在の生活に満足している」が過去最高の70.8%となった。ほかにも投資への意欲や男性の育児休業取得への意識が過去最高となった一方、お歳暮の儀礼的な贈答や環境配慮商品への追加支出意向などは過去最低を更新している。
生活満足度や投資意向が過去最高を更新
2026年の調査では、「現在の生活に満足している」が70.8%(聴取開始以来最低値との差+8.2pt)となり、2012年以降のゆるやかな上昇傾向を経て初めて7割に達し過去最高となった。「趣味にお金をかけている」も36.1%(+15.4pt)と過去最高を更新しており、身近な生活のなかで満足をつくる傾向がみられる。
消費や働き方の面では、「株など投資に今後お金をかけたい」が32.8%(+21.4pt)と2020年以降の上昇傾向が鮮明となり過去最高となった。一方で有職者を対象とした「会社に対する忠誠心があると思う」は24.6%(-10.6pt)と長期的な低下傾向にあり、過去最低となっている。また、「男性も、育児休業/育児休暇をとるべきだと思う」は53.0%(+20.1pt)に達し、過去最高を記録した。
家族観や人間関係は個人尊重と選別の傾向へ
家族や人間関係に関する項目では、既婚者を対象とした「妻は家庭内の役割を、夫は家庭外の役割を担っている」が52.8%(-13.0pt)で過去最低となった。一方、「夫婦各々好きなことをしたり、別に暮らしてもかまわないと思う」は36.9%(+12.3pt)で過去最高となり、夫婦が独立した個人として関係を築く意識の変化が示されている。
贈答に関しては、「お歳暮は毎年欠かさず贈っている」が17.1%(-44.7pt)まで下がり過去最低を更新した。これに対し、「友人に、誕生日などでプレゼントをすることが多い」は30.2%(+11.2pt)で過去最高となった。




情報への接し方や社会課題意識の変化


情報環境については、「情報は多ければ、多いほどいいと思う」が11.3%(-13.4pt)と低下傾向が続き過去最低となった。ネット利用者を対象とした「ソーシャルメディアへの投稿をしたいと思う」も40.6%(-7.2pt)となり、2024年から下降局面に入って過去最低を更新している。




健康や社会課題への意識では、「健康・医療情報に関心がある」が36.3%(-11.5pt)、「環境保護を考えた商品なら今より価格が高くても買う」が35.6%(-22.3pt)でそれぞれ過去最低となった一方、「睡眠時間を増やしたい」は68.3%(+15.6pt)で過去最高となった。また、「10年先の日本に、外国人観光客が増えることを期待する」は13.7%(-19.4pt)と直近4年間で低下して過去最低となったが、「質の高いサービスは日本の誇りだと思う」は46.4%(+35.6pt)と再上昇して過去最高となった。
生活定点Webサイトの公開と調査概要
博報堂生活総合研究所は、チームラボ株式会社の制作協力のもと、約1,400項目の調査データを無償公開する「生活定点Webサイト」を更新した。出典を明記することでデータを自由に利用できる。
生活定点Webサイト https://seikatsusoken.jp/teiten/
「生活定点」の調査概要は以下の通り。
- 調査地域:首都40km圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県)、阪神30km圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)
- 調査対象:20歳~69歳の男女(2020年 国勢調査に基づく人口構成比で割付)
- 調査人数:2,240人(2026年・有効回収数)
- 調査時期:1992年から偶数年5~6月に実施(最新調査は2026年5月7日~6月25日、2020年のみ6~7月実施)
- 調査方法:訪問留置法
- 設計・分析:博報堂生活総合研究所
- 実施・集計:QO株式会社
本記事は博報堂生活総合研究所の発表をもとに作成。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



