フォントワークス株式会社は2024年10月29日、同社初のオリジナル隷書体「鼎隷書（かなえれいしょ）」をリリースした。鼎隷書は、伝統的な隷書の特徴を踏襲しつつ、現代的な雰囲気を持ち合わせた書体だ。

この書体の特長は、文字ごとにメリハリのある骨格と、軽やかな平ペン風のエレメントにある。これにより、リズミカルな形を楽しむことができる。また、隷書特有の「波磔（はたく）」と呼ばれるうねった横線や右ハライを強調することで、現代的な雰囲気の中にも隷書の堅実さを融合したデザインを実現している。

鼎隷書は、書籍やパッケージ、テロップなど幅広いジャンルでの活用が期待される。フォントワークスでは、リリースを記念して書体デザイナーの山村佳苗氏へのインタビュー記事を公開。開発秘話なども紹介されている。

この新書体は、フォントワークスが提供する年間定額制フォントサービス「フォントワークス LETS」「学生向けフォントワークス LETS」、Webフォントサービス「FONTPLUS」にて追加料金なく利用可能。また同日、高齢者や視覚障がい者（弱視）に最適化されたインクルーシブデザインの和文書体「フォントワークス IDフォント」も上記サービスに追加されている。