乳がん精密検査の選び方 約8割が分からないと回答 江戸川病院が女性向け意識調査
社会福祉法人 仁生社 江戸川病院は、全国の30歳~79歳女性306名を対象に実施した「乳がんの精密検査についてのアンケート」の結果を公表しました。調査では、乳がんの確定診断に必要な検査や医療機関ごとの違いについて十分に知られておらず、精密検査先を選ぶ際に何を確認すべきか分からない人が約8割に達している実態が明らかになりました。国立がん研究センター がん情報サービス「乳房」統計によると、乳がんは日本で年間約9.4万人の女性が診断され、約9人に1人が生涯で罹患するとされています。
組織診の必要性や医師による診断の違いに対する認知不足
調査によると、乳がんかどうかを特定する確定診断に「組織診(生検)」が必要になることがある点について、「知らなかった」「そもそも組織診を知らなかった」と回答した人は合計で66.7%に上りました。また、医療機関によって受けられる精密検査の種類が異なることを具体的に知っている人は7.2%にとどまり、「どの医療機関でもすべての検査が受けられると思っていた」「違いがあることは知っているが具体的には分からない」の合計は92.8%を占めました。
さらに、精密検査を行う医師や技師によって異なる診断結果になり得ることを知らなかった人は72.5%となりました。精密検査を受ける医療機関を選ぶ際に何を確認すればよいかという設問では、「あまり分からない」「まったく分からない」の合計が77.8%となり、多くの人が検査先選びの基準を把握していない状況が浮き彫りになりました。
検査先選びでは約5割が利便性を重視

仮に要精密検査となり自分で検査先を選ばなくてはならない場合に最初に検討する医療機関は、「乳腺専門医がいるクリニック」が62.1%、「乳腺専門医がいる総合病院や大学病院」が37.9%でした。クリニックを選んだ理由(複数回答、n=190)では紹介状なしでの受診や予約の早さ、近さといった利便性のほか、がんと確定していない段階で大病院に行くことへの心理的ハードルが挙げられました。一方、総合病院や大学病院を選んだ理由(複数回答、n=116)はおよそ半数が規模の大きさやそのまま治療を受けられる点を挙げ、最新機器や検査種類の充実への期待も見られました。

自分で精密検査を受ける医療機関を選ぶ際に最も重視する点としては、「家や職場から近い」(21.9%)、「早く予約が取れる」(19.3%)、「平日夜間や土日に受診できる」(8.5%)を合わせた利便性に関する回答が約5割を占めました。「診断経験の多い医師がいる」は8.2%でした。

専門医が指摘する検査先選びのポイント

江戸川病院の乳腺外科部長・乳腺センター長である田澤 篤氏は、マンモグラフィやエコーなどの画像検査では良性か悪性かの判断まではできず、見極めには組織診が欠かせないと説明しています。組織診はすべての医療機関で行っているわけではなく、実施していない場合は別の施設を紹介されて確定診断までに時間がかかることや、医師の技量によって結果が左右されやすい検査であるため、経験豊富な医師のもとで受けることが重要であるとしています。


田澤氏は精密検査先を選ぶ基準として、ホームページ等で組織診を行っていると明示されているかを確認することや、乳がん治療に対する実績(手術件数など)が客観的に開示されているかを確認し、医師1名あたりの手術件数を割り出してみることを推奨しています。

調査概要と江戸川病院について
今回の調査概要および発表元の情報は以下の通りです。

- 調査主体:江戸川病院
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 調査期間:2026年9月18日
- 調査対象:全国の30歳~79歳女性
- 有効回答数:306名
- 院長:加藤 正二郎
- 所在地:東京都江戸川区
- ホームページ:https://www.edogawa.or.jp/
本記事は社会福祉法人 仁生社 江戸川病院の発表をもとに作成しました。

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