東野圭吾最新作が90万部突破、3週連続重版
東野圭吾氏の最新文庫『白鳥とコウモリ』が発売から3週連続で重版が決定し、累計発行部数が90万部を突破した。上下巻ともにトーハン、日販などの全国書店のベストセラーランキングで1位と2位を独占するなど、大きな反響を呼んでいる。
『白鳥とコウモリ』は、2017年に東京竹芝で起きた弁護士殺害事件と、1984年に愛知で発生した金融業者殺害事件を軸に展開するミステリー小説だ。被害者の娘と加害者の息子が、互いの父の言動に違和感を抱き、真実を追究していく。
上巻では、弁護士・白石健介の遺体発見から始まり、容疑者として浮上した倉木達郎が突如自供するまでが描かれる。下巻では、健介の娘・美令と達郎の息子・和真が、父の死や自供に疑問を持ち、真相を探るために行動を共にする。
東野圭吾氏は、1958年大阪府生まれ。1985年に『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、作家デビューを果たした。『秘密』で第52回日本推理作家協会賞、『容疑者Xの献身』で第134回直木賞など、数々の賞を受賞している。2023年には紫綬褒章を受章するなど、日本の文壇を代表する作家の一人である。
『白鳥とコウモリ』は、東野氏の得意とするミステリー要素に加え、親子の絆や真実の追究といったテーマが織り込まれた作品となっている。発売から3週連続の重版決定と累計90万部突破は、東野氏の人気の高さと作品の完成度の高さを示すものといえるだろう。