視覚障がい者向けナビ「あしらせ2」ビックカメラで発売、家電量販店で初

株式会社Ashiraseが開発した視覚障がい者向けの靴装着型振動ナビゲーションデバイス「あしらせ2」が、2024年11月1日よりビックカメラグループの21店舗およびオンラインストア「ビックカメラ・ドットコム」で販売開始される。これは家電量販店での初の取り扱いとなる。

「あしらせ」は、視覚障がい者の単独歩行をサポートするために開発されたデバイスだ。足元への振動インターフェースとナビゲーションアルゴリズムにより、聴覚や白杖操作を邪魔することなく歩行をサポートする。利用者の声を踏まえた改善を経て、2024年10月に量産モデル「あしらせ2」が発売された。

販売開始に先立ち、ビックカメラの店舗スタッフ向けに、視覚障がいのあるAshiraseスタッフによる接客研修が実施された。障害者差別解消法の改正により、2024年4月1日から事業者による合理的配慮の提供が義務化されたことを受け、視覚障がいのある方が安心して購入できる環境づくりを両社で進めている。

また、10月21日から27日まで、ビックカメラ有楽町店の1階特設スペースにて先行販売と体験イベントが開催される。26日には、元ブラインドサッカー日本代表選手の落合啓士氏を招いたトークイベントも予定されている。

Ashiraseは、本田技研工業株式会社の新規事業創出プログラムIGNITION第一号スタートアップとして2021年4月に設立された。「人の豊かさを”歩く”で創る」をミッションに掲げ、視覚障がい者の歩行の課題解決に取り組んでいる。一方、ビックカメラは「専門性と先進性で、より豊かな生活を提案する進化し続ける”こだわり”の専門店の集合体」という企業理念のもと、新しい商品の発掘やお客様へのご提案に取り組んでいる。

今回のビックカメラでの取り扱い開始により、これまで体験の機会が限られていた地域の視覚障がい者の方々にも、「あしらせ2」を手軽に試してもらうことが可能になる。視覚障がい者の歩行の自由と安全を広げる画期的なデバイスとして、今後の普及が期待される。

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