ダイナミックマッププラットフォーム、JUC2026でデジタルツイン活用を講演
ダイナミックマッププラットフォーム株式会社は、2026年9月17日に開催されたdSPACE Japan User Conference 2026(JUC2026)において、「実世界を起点とした自動運転AI開発 ~AURELION×HDマップ×3DGSデータによるデジタルツイン活用~」をテーマとする講演を行いました。同社が世界26カ国、約180万kmの高精度3次元データを基盤に進めるデジタルツイン環境の構築や、AI開発・検証に向けた取り組みが紹介されました。
自動運転AI開発の課題とデジタル検証環境の需要
近年、自動運転や先進運転支援システム(ADAS)の開発においては、AIの学習・評価精度向上とともに、実環境との乖離である「Sim-to-Realギャップ」の低減が課題となっています。実車走行のみで多様な走行シーンや希少事象を収集・検証することには時間やコストの面で限界がある状況です。
2026年6月には国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)で自動運転システムに関する国際規則が採択され、安全性の立証にシミュレーションによる仮想試験を組み合わせる枠組みが示されるなど、信頼性の高いデジタル検証環境へのニーズがグローバルで高まっています。


同社は講演において、実世界を起点としたAI学習・評価環境の実現を目指すデジタルツイン構想「Simulation-ready World」を紹介しました。この構想では、高精度3次元データやカメラ画像データなどをもとに実際の道路環境をデジタル空間上に再現し、シミュレーション技術により走行ルートや交通状況などの条件を変更しながら多様なシナリオを生成します。

実世界に忠実なデジタル空間でAIの学習から評価までを完結できる環境を提供することで、E2Eモデルをはじめとする自動運転AIの開発サイクル短縮や安全性検証(Validation)の効率化への貢献を目指しています。また、要素の一つとして、自動運転向けに整備している高精度3次元地図データ、LiDAR点群データおよびカメラ画像データを活用し、3D Gaussian Splatting(3DGS)によるフォトリアルな3次元環境の構築を進めており、実在道路を再現した3DGSモデルも紹介されました。
活用事例として、同社の高精度3次元地図データおよび3DGSモデルと、dSPACEのシミュレーションソフトウェア「AURELION」を組み合わせた取り組みが紹介されました。実在道路に基づくシミュレーション環境を効率的に構築でき、ゼロからシーンを作成する場合と比べて工数を削減しながら、「Sim-to-Realギャップ」の低減や仮想試験の信頼性向上に貢献するとしています。
今後は交通参加者のシナリオデータなども組み合わせ、より多様なシナリオ生成を可能とする環境の構築を進める方針です。同社は引き続き高精度3次元データの知見を活かし、AI向けデータ提供事業「Data for AI」を通じて国内外の自動車メーカーや開発パートナーのAI開発・検証を支援するとともに、自動運転分野をはじめとするフィジカルAIの社会実装を支える空間情報基盤の構築を推進するとしています。
dSPACE Japan株式会社が主催した同イベントは、自動運転やSDV(Software Defined Vehicle)、電動化などをテーマに自動車メーカーや関連企業による講演・展示が行われました。
イベントおよび発表企業の概要は以下の通りです。
dSPACE Japan User Conference 2026 (JUC2026)
- 日時: 2026年9月17日(木)10:00~17:30 (当社登壇は15:30~)
- 会場: TAKANAWA GATEWAY Convention Center
- 公式ページ: https://www.dspace.com/ja/jpn/home/company/events/dspace_events/dspace-japan-userconference-26.cfm
ダイナミックマッププラットフォーム株式会社
- 設立: 2016年6月
- 本社: 東京都渋谷区
- 代表者: 吉村 修一
- 事業内容: 自動運転・ADASをはじめ多様な産業を対象とした高精度3次元データの提供
- 公式サイト: https://www.dynamic-maps.co.jp/
- 公式X: https://x.com/dynamic_maps
本記事はダイナミックマッププラットフォーム株式会社の発表をもとに作成しました。
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