オラクル、エージェント型実行基盤 Oracle Fusion Claw を発表
オラクルは2026年9月30日、「Fusion Agentic Applications」向けに、ガバナンスが組み込まれたエージェント型実行基盤「Oracle Fusion Claw」を発表しました。同基盤はAIによる推論と決定論的なエンタープライズ計算処理を組み合わせることで、複雑な業務を大規模かつコスト効率よく完遂できるようにするものです。「Oracle Fusion Cloud Applications」の利用企業向けに、「Fusion Claw」を搭載した25の新しいエージェント型アプリケーションの提供が開始されています。
AI推論と決定論的計算を組み合わせた実行基盤
「Oracle Fusion Claw」は、AIによる推論と決定論的なエンタープライズ計算処理を組み合わせる実行基盤です。「Oracle Fusion Cloud Applications」のユーザーは、推論、演算、適応を行い、ディープ・リサーチや計算処理、シミュレーション、モデリング、継続的な再計画といった専門家レベルの業務を実行できるエージェント型アプリケーションを活用できます。
成果主導型のエージェント型アプリケーション「Fusion Agentic Applications」では、人が目標、権限、説明責任を定義し、システムがプロセスの調整を担います。各「Claw Outcome」はフロンティア・モデルによる推論や計画から始まり、その後の処理には決定論的なエンタープライズ計算処理を用いることで、AI推論が必要な部分のみに適用され、大量処理の効率化を図れる設計となっています。
オラクル CEOマイク・シシリア(Mike Sicilia)氏は、「『Fusion Claw』は、AIによる支援から実行へと移行し、企業利用に求められる水準を満たすガバナンスのもとで、お客様が最も重要な業務プロセス全体にわたる、ますます複雑な業務を自動化できるようにすることで、この問いに答える一助となります」とコメントしています。
企業のガバナンスと監査性を担保する制御機能
自律的な企業業務の実行を統制するため、「Fusion Claw」には「Enterprise Operating Envelope」が適用されます。これには、組織の目標、標準業務手順、ポリシー、制約、権限、リスクしきい値、意思決定権、承認要件、エスカレーションの境界が含まれます。
この枠組みは「Outcome Trust Harness」を通じて適用され、アイデンティティや機能、データ、アクションなどの統制権限と制御が行われます。成果の完了時には「Outcome Receipt」が生成され、適用された権限やエビデンス、意思決定、実行されたアクションとトランザクション、結果などの記録が監査可能な形で提供されます。プロセスの自動化レベルは、迅速な支援からガバナンスが確保された完全自動実行まで選択可能です。
完全自動実行に対応する25の新規アプリケーション
「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」上で稼働し、GeminiやOpenAIのモデルなどのフロンティア・モデルを活用する「Fusion Claw」搭載の25の新しい「Fusion Agentic Applications」が利用可能となっています。オラクルが展開する75の「Agentic Applications」ポートフォリオを拡充するもので、主な機能は以下の通りです。
- 元帳: 大量の会計仕訳を横断して情報を照合し、例外や異常を調査するとともに、複雑な財務分析と実行に決定論的な計算処理を適用して決算準備状況の改善と会計上の例外の解消を支援
- 要員配置: スキルや認定資格、勤務可能状況、労働規則、コストなどの制約のバランスを取りながら、実行可能な人員配置計画の作成や状況の変化に応じた継続的な再計画を支援
- 出荷統合: タイミング、キャパシティ、サービス・コミットメント、コストなどの制約にわたって出荷統合の代替案をモデル化し、権限付与時に計画を実行して出荷コスト削減を支援
- 顧客テリトリー拡大計画: テリトリー構成のシナリオをモデル化・比較し、キャパシティとビジネス上の制約に照らして最適化することで、カバレッジと営業機会の配分を支援
Fusion AIエコシステムによる拡張と管理
「Fusion Claw」を搭載したアプリケーションは、「Oracle AI Agent Studio for Fusion Applications」を中心とするエコシステムの一部です。「Oracle AI Agent Studio」の「Agentic Applications Builder」および「AI Studio Skill」が提供するノーコード・プロコード機能により、組織はオラクルやパートナー、外部のエージェントを活用してアプリケーションの作成・管理が行えます。
本記事はオラクルの発表をもとに作成。
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