東急、16年ぶりに従業員制服をリニューアル

東急電鉄は2024年11月1日から、現業に従事する従業員の制服を16年ぶりにリニューアルすると発表した。今回のリニューアルでは、性別による貸与の差異をなくし、制帽のデザインを選択できるようにするなど、ダイバーシティ経営を推進している。また、着用する機会が少ない季節限定の制服類を廃止し、資源の有効活用と廃棄物の削減を目指す。

運輸系の現業に従事する従業員の新制服
技術系の現業に従事する従業員の新制服

着用を終了する現行の制服は、未使用の生地や制服を活用してグッズなどにアップサイクルするほか、伊藤忠商事株式会社とレゾナック株式会社が共同で行っている繊維リサイクルの課題解決循環型プロジェクト「ARChemia®(アルケミア)プロジェクト」に参画し、使用済みの制服の再資源化を目指す。このプロジェクトは、これまでのケミカルリサイクルでは処理が難しかった混紡品を含む廃棄衣料をガス化処理し、二酸化炭素をほとんど排出することなく、低炭素水素や低炭素アンモニアなどに生まれ変わらせることで、廃棄物の社会課題を解決すると共に、循環型社会の実現に貢献するものだ。

東急電鉄は2024年度を始期とする中期事業戦略において、「鉄道による環境・社会課題の解決」に取り組むことを掲げており、脱炭素・循環型社会の実現への責務を果たすとともに、事業特性を活用した新たな価値創造・貢献などにより、環境・社会課題の解決を目指していく方針だ。