大木毅の新刊海軍士官たちの太平洋戦争が新潮選書より9月28日に刊行へ
新潮社は、現代史家の大木毅氏による『海軍士官たちの太平洋戦争』を新潮選書より2026年9月28日に刊行します。本書は『指揮官たちの第二次大戦』、『決断の太平洋戦史』に続くシリーズ第3弾です。日米英独12人の海軍軍人の軌跡を通じて太平洋戦争を再検証し、日米の組織や用兵思想の違いを浮き彫りにします。

人事制度と組織文化の違いから指揮官の判断を再検証
本書では、兵力や物量だけでなく、学校の成績を重視した日本海軍と、実戦での能力を重視したアメリカ海軍の人事制度や組織文化の違いに着目しています。真珠湾から珊瑚海、ミッドウェイ、マリアナ、レイテ海戦に至る戦場で、予期せぬ事態に直面した指揮官たちが下した決断を追います。硬直した教育や教条主義によって混沌に対応できなかった日本海軍エリートの姿と、冷徹にリスクを計算した米海軍の姿を対比して描き出しています。
本書に登場する日米英独12人の海軍軍人
本書が取り上げる海軍軍人は以下の12人です。それぞれの来歴や決断だけでなく、彼らを育てて指揮官に据えた組織の側面にも焦点を当てています。
- 日本海軍:源田実、嶋田繁太郎、井上成美、大西瀧治郎、永野修身
- アメリカ海軍(合衆国海軍):フランク・J・フレッチャー、ハロルド・R・スターク、レイモンド・A・スプルーアンス、チェスター・W・ニミッツ、アーネスト・J・キング
- イギリス海軍:ジェイムズ・F・サマヴィル
- ドイツ海軍:パウル・ヴェネカー

著者・推薦者の視点

著者の大木毅氏は、『波』誌(新潮社)での連載を経てまとめられた本書について、人類史上最大の海上闘争において軍人たちが下した判断を「戦略」「作戦」「戦術」の三次元で分析し、指揮という側面を考察したとしています。また、日本海軍の軍人像の再検討を行うとともに、日本で必ずしもポピュラーではない米英の海軍軍人についても歴史的個性の輪郭をつかめるよう執筆したと述べています。
筑波大学名誉教授の波多野澄雄氏は、著者の姿勢について、指揮官の能力を戦略・作戦・戦術の三次元で多角的に評価している点や、戦歴の一面的な評価にとどまらず功罪を多面的に検証している点を挙げています。
書籍データ
- タイトル:海軍士官たちの太平洋戦争
- 著者名:大木毅
- 発売日:2026年9月28日
- 造本:新潮選書
- 定価:1,870円(税込)
- ISBN:978-4-10-603951-5
- URL:https://www.shinchosha.co.jp/book/603951/
本記事は新潮社の発表をもとに作成しました。
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