悩み相談の実態調査で判明、2人に1人が「誰にも相談できない悩み」抱える状況
株式会社Awarefyは、自殺予防週間に合わせて「悩みの相談先」に関するアンケート調査を行い、672名から回答を得た。調査の結果、悩みを相談できる人がいる割合は76.7%だったが、そのうち48.3%が「誰にも相談できない悩みがある」と回答した。つまり、2人に1人が「相談先はあるが、誰にも相談できない悩みがある」状況にあることが明らかになった。
誰にも相談できない理由としては、「人に話しにくい・話したくないことだから」が71.8%と最も多く、「適切な相談相手がいないから」が50.6%、「理解されなさそうだから」が51.4%と続いた。また、過去に悩み相談をして後悔した経験がある人は72.6%に上り、その理由は「軽視・軽んじられた」「否定的なアドバイスや批判を受けた」「相手への負担・気遣い」「理解や共感の欠如・的外れな助言」「噂の広まり・秘密を守られない懸念」などに分類された。
Awarefyでは、こうした「悩み相談カバー率」を高めるための選択肢としてAIの活用を模索している。同社のアプリが提供しているAIとの対話機能の利用数は昨年の3倍に増加しており、AIに相談する内容は人に相談する内容と大差ないことがわかった。また、AIへの相談は夜の時間帯が最も多く、人が対応しづらい時間帯の相談の受け皿となっていることが示唆された。
ただし、希死念慮などの深刻な悩みや専門的な対応が必要な悩みについては、人による適切な相談窓口が必要だと考えているとのこと。AIはあくまで「ちょっとした悩みをすぐに相談できる」「悩みを溜め込まないようにする」といった点で、人のサポートの隙間を埋める役割として活用できる可能性があるとしている。
Awarefyは今後も、人のサポートだけではこぼれ落ちてしまう「悩み相談カバー率」を高めることを目指し、AIメンタルパートナー「アウェアファイ」の機能拡充や、メンタルクリニックや専門機関、地方自治体の相談窓口や法人連携を進めていく方針だ。