Uber Japan株式会社は2024年9月4日、タイムズモビリティ株式会社およびロイヤルリムジン株式会社と協業し、日本初となるライドシェアドライバー向けのカーシェアプログラムの提供を開始すると発表した。同日より試験運用を開始し、2024年中の本格運用を目指す。

本取り組みでは、自家用車を所有していない人でもライドシェアドライバーになれる機会を提供し、タクシー会社のドライバー採用活動を支援する。東京・有楽町から2台で開始し、順次対象エリア内でカーシェア拠点を拡大していく予定だ。

Uberは、これまでもUber Eatsの配達パートナーにドライバーの募集を案内するなど、タクシー会社によるライドシェアドライバーの採用を積極的に支援してきた。1000人以上の配達パートナーが応募したが、自家用車を所有していないなどの理由で、ドライバーとして働くことを諦める人が多数いたという。

本プログラムでは、約5万台の車両と国内約1万9,000箇所のステーションを保有する日本最大のカーシェアリングサービス「タイムズカー」を展開するタイムズモビリティと連携。車を所有していない人など、より多くの人にライドシェアドライバーとして柔軟に働ける機会を提供し、タクシー会社のドライバー採用支援を加速させる。

海外ではライドシェア導入が、移動手段の不足解消だけでなく、経済効果をもたらすことが明らかになっている。英国のある都市では、100万回のライドシェア乗車あたり1810万ポンド（約33.4億円）の経済効果があると試算された。移動増加による売上に加え、関連業界への波及的な経済効果もあるという。米国やブラジルではレンタカーを利用して稼働するドライバーも多く、車両レンタル、整備、保険業界などへの広範な波及が実証されている。日本でも本取り組みを通じて、ライドシェアに関わる周辺業界への経済効果が期待される。

Uber Japan代表の山中志郎氏は、「海外ではライドシェアの導入により、関連業界のビジネスにも良い波及効果が生まれている。タクシー会社によるライドシェアには様々な制限があるが、交通課題の解決に取り組んでいるパートナーと協力してドライバーが柔軟に働ける環境を提供し、移動の足の不足解消、ひいては日本経済のさらなる活性化につなげたい」とコメントしている。