「アスリートコラボレーター」新設、中村明彦氏が初就任

公益財団法人日本陸上競技連盟は、アスリートの視点から新たな競技会やイベントを創出するための新たな役職、アスリートコラボレーターを設立した。この役職は、現役や引退後のアスリートが自身の経験や知識を活かし、陸上競技の魅力を発信することを目的としている。

これまでの競技会は主催者が主導して運営してきたが、今後はアスリートコラボレーターが準備段階から参画し、アスリート目線でのアイデアを取り入れることで、より魅力的な競技会を創り上げることを目指す。アスリートが創出したアイデアにより、競技に参加する人、観戦する人、支援する人のすべてにとって魅力的な競技会となるよう、運営力の向上を推進していく。

初めてのアスリートコラボレーターには、十種競技の元日本代表である中村明彦さんが就任した。中村さんは、今年岐阜で開催される第108回日本陸上競技選手権大会・混成競技にて、競技運営へのアドバイスやイベントの立案、混成競技の見どころ紹介、大会当日のフィールドMCなどを担当する予定だ。

中村さんは、「アスリートにとってこの日本選手権が世界へ飛び立つ滑走路となるように、ファンや観客の皆様が観て楽しむだけでなく参加して楽しめるような日本選手権に、微力ながら、精一杯努めて参ります」とコメントしている。

中村さんは1990年生まれの愛知県出身で、スズキ所属のアスリートだ。自己ベストは十種競技で8180点、400mHで49.38だ。オリンピックや世界選手権、アジア大会など、数々の大会に出場し、七種競技(室内)の日本記録を保持している。

第108回日本陸上競技選手権大会・混成競技は、2024年6月22日と23日に岐阜メモリアルセンター長良川競技場で開催される。この大会は、第40回U20日本陸上競技選手権大会・混成競技と兼ねて、パリ2024オリンピック競技大会の日本代表選手選考競技会としても行われる。