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Craif、AI用いたすい臓がん診断補助医療機器のピボタル試験で症例登録完了

バイオAIスタートアップのCraif株式会社は、尿中マイクロRNA等によるAIアルゴリズムを用いたすい臓がん診断補助医療機器プログラム(SaMD)の多施設共同ピボタル試験において、性能評価に必要な症例数の登録および検体収集を完了しました。

本医療機器は、すい臓がんが疑われるハイリスク患者を対象とした使用が予定されています。尿中のマイクロRNA等の発現量から算出したスコアに基づき陽性または陰性の判定を行うことで、診断の補助に用いるもので、同社は最短で2026年の製造販売承認申請を目指しています。

早期発見が困難なすい臓がんと開発の背景

すい臓がんは早期発見が非常に困難な予後不良の疾患とされています。厚生労働省の「人口動態統計2023」によると、日本におけるすい臓がんによる死亡数は年々増加しており、2023年に胃がんを抜いて3位となりました。また、国立がん研究センターがん登録・統計(2013-2014年5年生存率)では、すい臓がんの5年相対生存率は10%程度と悪性腫瘍の中でも低く、ステージⅢで6.8%、ステージⅣで1.4%と進行期で顕著に低くなります。

早期の段階では自覚症状や特異的な症状に乏しく、CA19-9のような腫瘍マーカーなどの変動がみられないケースも多いことから、スクリーニング手段の確立が課題となっています。

Craifは、腫瘍サイズが小さい段階からエクソソームを介して分泌が始まるとされるマイクロRNAに着目しました。AIを用いて早期ステージを含むすい臓がんに特徴的なマイクロRNAプロファイル等を特定し、解析による診断補助プログラムの開発を進めています。

本医療機器は、既存の腫瘍マーカーや腹部超音波検査(US)と同様に、すい臓がんのリスク因子を有して疾患が疑われる患者に対して用いられ、より精密な検査の実施を判断するための一助となることが想定されています。

2024年4月に開始された本試験の概要は以下の通りです。なお、ハイリスク患者は「2型糖尿病、慢性膵炎、膵癌家族歴、IPMN、膵嚢胞、膵管拡張のいずれか1つ以上を有する方」と定義されています。

  • 試験名称:尿中バイオマーカーを用いた機械学習モデルによる膵がん診断性能の研究
  • 試験開始:2024年4月〜
  • 対象:膵がん患者/膵がんハイリスク患者/健康成人
  • 参加施設(全国12施設、順不同):川崎医科大学附属病院、熊谷総合病院、鹿児島大学病院、会津中央病院、愛媛県立中央病院、旭川医科大学病院、和歌山県立医科大学附属病院、東京女子医科大学病院、順天堂大学医学部附属順天堂医院、山口大学医学部附属病院、鳥取大学医学部附属病院、医療法人北部会美しが丘病院
  • UMIN試験ID:UMIN000053882
  • URL:https://center6.umin.ac.jp/cgi-open-bin/ctr/ctr_view.cgi?recptno=R000061507

今後の展望

症例登録と検体収集の完了を受け、Craifはデータクリーニングおよび性能評価試験(解析)を進め、2026年の医療機器承認申請を目指します。

同社は製造販売体制の整備の一環として、東京都から第一種医療機器製造販売業の許可を取得しています。今後は2027年の薬事承認を目指すとともに、承認後の速やかな実用化に向けた準備を進める方針です。

Craif株式会社について

Craifは、独自の解析技術基盤「NANO IP®︎」とAI技術を融合させ、がんの早期発見に向けた検査開発を行う2018年創業のバイオAIスタートアップです。代表取締役は小野瀨隆一氏が務めています。

  • 社名:Craif株式会社(英語表記:Craif Inc.)
  • 設立:2018年5月
  • 資本金:1億円(2025年4月1日現在)
  • 本社:東京都新宿区新小川町8-30 THE PORTAL iidabashi B1F
  • 事業内容:がん領域を中心とした疾患の早期発見や個別化医療の実現に向けた次世代検査の研究・開発、尿がんリスク検査「マイシグナル®︎」の提供
  • URL:https://craif.com/

本記事はCraif株式会社の発表をもとに作成されています。

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