不動産DXの実施率は50.2%に 生成AIの実務活用も約半数へ拡大
不動産テック企業5社と全国賃貸住宅新聞社は、不動産関連事業に従事する1,100名を対象に実施した「不動産DX・AI推進状況調査 2026」の結果を発表しました。調査によると、DXに実際に取り組んでいる企業の割合が50.2%と過半数を突破し、実践フェーズへ移行している実態が明らかになりました。また、実務で生成AIを活用している割合も49.7%に達し、「活用予定・検討している」を含めると75.2%に上っています。
DXの取り組みは過半数に到達 77.7%が効果を実感
「貴社はDXに取り組んでいるか」という質問では、「取り組んでいる」または「取り組む予定」との回答が74.7%(昨年は68.0%)を占めました。なかでも「取り組んでいる」単独の回答は昨年の37.9%から50.2%へと大幅に増加し、過半数が実際にDXに着手しています。なお、本調査における「DX」は不動産テックサービスなどを活用して業務改善を行うことと定義されています。
DX推進の目的は「業務効率化・生産性向上(93.3%)」がトップで、「顧客満足度アップ(32.6%)」「集客力アップ(26.7%)」「コストカット(26.6%)」が続きました。効果を「実感している」という回答は77.7%(昨年は76.2%)となり、具体的な成果の上位3つには「従業員の生産性向上」「残業時間の削減」「コストカット」が挙げられています。



推進の障壁は予算と人材 専任部署の設置は8.3%
DX推進において不足していること(回答者数=273)としては、「予算がかけられない(58.2%)」が第一位となり、次いで「IT知識を持つ人材(56.0%)」「現場理解のある人材(26.0%)」となりました。



DXを推進する部署については、「営業関連(22.1%)」「役員直結(20.8%)」「部署単位で推進している(17.3%)」などに分散しており、「DX推進部(専任部署)」を設置している企業はわずか8.3%にとどまっています。多くの企業において、専任担当者を置かずに現場主導でDXを進めている様子がうかがえます。


生成AIの活用が進展 ChatGPTに加えGeminiやClaudeも伸長


所属先でのAI業務活用については、約2人に1人にあたる49.7%が「活用している」と答えました。活用方法としては、メール返信(56.6%)や物件紹介文作成(51.7%)、契約書チェック(34.0%)、営業資料作成(30.5%)、物件写真の加工・編集(28.4%)などが挙げられています。
利用している生成AIツールはChatGPTが73.9%(昨年は85.5%)で最多を維持する一方、Geminiが61.7%(昨年の38.8%から増加)、Claudeが19.9%(昨年の4.7%から増加)と大幅に伸ばしており、ツールの使い分けが進んでいます。
AI活用による効果は92.6%が「効果を実感している」と回答しました。一方で、課題や負担として「誤情報の修正(30.9%)」「入力内容の調整(24.2%)」が挙がったほか、任せることに不安を感じる業務として「顧客からの問い合わせ・クレーム対応(43.7%)」が最多となるなど、対人業務への適用には慎重な姿勢も見られます。
導入が進むシステムと満足度
現在導入中または導入進行中の不動産テックシステムでは、「賃貸管理システム/不動産基幹ソフト」が45.0%で最も多く、次いで「入居申込システム」が42.4%、「内見予約システム」が37.8%、「電子契約システム」が33.6%となりました。
導入中のサービスに対する満足度(「とても満足/まあまあ満足」の合計)は、「入居申込システム」が84.8%、「内見予約システム」が81.5%、「電子契約システム」が80.0%、「入居者管理アプリ」が75.7%となっています。
調査概要および参画企業
- 実施期間:2026年6月30日(火)~8月6日(木)
- 回答数:1,100名
- 調査対象:不動産管理会社、不動産仲介会社を中心とした不動産関連事業者
- 実施方法:インターネットによる調査
参画企業の概要は以下の通りです。
- イタンジ株式会社(代表者:代表取締役 社⻑執⾏役員 CEO 植松 隆、本社:東京都港区六本⽊3-2-1 住友不動産六本⽊グランドタワー 42F、URL:https://corp.itandi.co.jp/)
- WealthPark株式会社(代表者:代表取締役社長 川田 隆太、本社:東京都渋谷区東3丁目14-15 MOビル2階、URL:https://wealth-park.com/ja/)
- COSOJI株式会社(代表者:代表取締役 富治林 希宇、東京本社:〒105-0004 東京都港区新橋1-1-13 アーバンネット内幸町ビル 3階、URL:https://cosoji.com/)
- 株式会社スペースリー(代表者:代表取締役CEO 森田 博和、本社:東京都渋谷区渋谷3-6-2 第2矢木ビル3F、URL:https://spacely.co.jp/)
- 株式会社スマサポ(代表者:代表取締役社長CEO 小田 慎三、本社:東京都中央区日本橋三丁目6番2号、URL:https://www.sumasapo.co.jp/)
- 株式会社全国賃貸住宅新聞社(URL:https://www.zenchin.com/)
本記事はイタンジ株式会社、WealthPark株式会社、COSOJI株式会社、株式会社スペースリー、株式会社スマサポ、株式会社全国賃貸住宅新聞社の発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



