ファンケルがモビルスのAIチャットを導入 自己解決率が約30%向上
モビルス株式会社は、株式会社ファンケルが提供する「ファンケルオンライン」FAQサイトおよびLINE公式アカウント「ファンケル カスタマーサポート」において、AIチャットエージェント「MOBI BOT GenAI」のVector Search機能が導入されたことを発表しました。
2026年1月1日からの本導入により、自由な文章での問い合わせに対する回答精度が高まり、従来のチャットボットと比較して利用者の自己解決率が約30%向上しました。また、FAQ更新時のメンテナンス時間が最大1週間から1時間へ短縮されるなど、管理業務の生産性向上も実現しています。
導入の背景と実証実験の経緯
株式会社ファンケルでは、電話やWebチャット、LINE公式アカウントなどを通じた顧客応対品質の向上に取り組んできましたが、従来のチャットボットでは日常的な文章や類似語での質問を正しく認識できず、利用者が自己解決に至らないケースがありました。その結果、電話や有人チャットへの問い合わせが増加し、オペレーターの負荷増大につながっていました。
モビルス株式会社が公表した「お客さま窓口の利用実態調査2025-2026」(2026年3月23日発表)によると、問い合わせ時にチャットを利用する割合は約7割に上ります。顧客の間でノンボイス化が進む中、株式会社ファンケルは曖昧な表現に対応しつつ誤回答(ハルシネーション)を防ぐ仕組みとして「MOBI BOT GenAI」の導入を検討しました。
2025年12月に実施した実証実験(PoC)において、検索精度の向上や回答率・完了率の改善、有人オペレーターへの連携低減が確認されたことから、2026年1月1日より「ファンケルオンライン」FAQサイトおよびLINE公式アカウントのチャットサポートにて本導入が開始されました。


高度な検索機能による誤回答の防止と対応力
「MOBI BOT GenAI」に備わる「Vector Search」機能を活用することで、同義語や表記ゆれへの自動対応が可能になりました。利用者が入力した自然な文章に対し、文脈を理解して意味の近いFAQを検索・提示するため、曖昧な表現や長文の質問に対しても的確な回答を提供します。
また、事前に登録されたFAQデータを回答として提示する仕組みのため、生成AI特有のハルシネーションを発生させず、信頼性の高い情報を案内できる点が特長です。

導入による成果と今後の展開

導入後の効果として、自己解決率が約30%向上したほか、有人対応へ引き継ぐ際にもオペレーターが事前に入力内容を把握できるようになり、対応時の心理的負担が軽減されました。運用面では、既存のFAQデータをインポートして学習させるシンプルな形式へ移行したことで、更新1回あたりの作業時間が1週間から1時間へ短縮されています。
株式会社ファンケル カスタマーサービス本部 CXデザイン部 デジタルデザイングループの川崎純子氏は、ハルシネーションリスクのない確実な検索精度が導入の決め手となったとし、自己解決率の向上やメンテナンス時間短縮の成果に触れた上で、蓄積された問い合わせ理由を分析して全社的なVOC(顧客の声)活用へ貢献していく方針を示しています。
モビルス株式会社は今後、株式会社ファンケルが進めるVOCの全社的な活用や、顧客接点を体験価値に変える「エクスペリエンスセンター」の実現に向けた支援を継続していくとしています。
企業概要
- 株式会社ファンケル
- 代表者:代表取締役 社長執行役員 三橋 英記
- 所在地:神奈川県横浜市中区山下町89-1
- 事業内容:化粧品・健康食品の研究開発、製造および販売
- 設立:1981年8月
- 公式HP:https://www.fancl.jp/
- モビルス株式会社
- 代表者:代表取締役社長 石井 智宏
- 所在地:東京都品川区東五反田2丁目22番9号 住友不動産大崎ツインビル西館9階
- 設立:2011年9月
- 上場市場:東京証券取引所 グロース(証券コード:4370)
- 事業内容:コンタクトセンター向けSaaSプロダクト(モビシリーズ)などのCXソリューションの提供
- 公式HP:https://mobilus.co.jp
本記事はモビルス株式会社の発表をもとに作成しています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



