Hmcommが走行車両を介して測定値を収集するシステム技術の特許を出願
東京都港区に本社を置き、代表取締役社長CEOを三本 幸司が務めるHmcomm株式会社は、社会インフラに設置された測定機器とその周辺を走行する車両等の間で通信を行い、車両通過時に測定値を収集する測定システムに関する技術について特許出願を行いました。
本技術は、マンホール内などの通信環境が限定される場所に設置された各種測定機器から走行車両等を介して効率的にデータを収集し、インフラ設備の状態把握や測定機器の省電力化などを実現することを目的として開発されたものです。
特許出願の背景と上下水道DXへの対応
Hmcomm株式会社はこれまで、滋賀県守山市との実証を通じ、水道管や地理空間データ等を活用した広域的な漏水リスク分析と、独自の音響解析AI「FAST-D」による漏水音判定を組み合わせ、漏水リスクの高い地点の絞り込みや現地特定手法の検証を進めてきました。同社はこれらの成果をもとに、従来の点検型から予防保全型の漏水監視への展開を進めています。
一方で、マンホール内等では携帯通信網が不安定になる場合があるため、継続的なデータ取得に向けた通信手段の確立が課題となっていました。これに対応するため、日常的に地域を走行する物流車両等を活用し、通過時に測定機器からデータを取得する「ドライブバイ方式」の開発を進めています。社会実装に向け、複数の大手運送会社と実証実験や運用方法等に関する協議を開始しています。
政府の令和9年度予算概算要求において「『強く豊かな日本』投資枠」が設けられ、国土交通省においてもメンテナンスの高度化・効率化を図る「上下水道DX」が推進されています。同社は、本技術が下水道、上水道、道路、橋梁、トンネル等を含む社会インフラ分野への展開が可能な基盤技術になると判断し、特許出願を行いました。
特許出願の概要
今回出願された特許の概要は以下の通りです。
- 発明の名称:測定システム
- 出願番号:特願2026-207213
- 出願日:2026年9月16日
- 出願人:Hmcomm株式会社
本技術は、インフラ設備に関する所定の物理量を測定する測定機器と近傍を走行する車両等との間で通信を行い、受信したデータをサーバ等へ送信するシステムです。下水道設備においては、硫化水素濃度計、音響センサー、水温センサー、流量センサー等を用いる構成や、設備の劣化状態の判断結果に応じて測定機器の測定モード/非測定モードを切り替えて省電力化を図る構成などが含まれています。
技術の主な特徴
本技術には、主に以下のような特徴があります。
- 移動体を活用したデータ収集:マンホール内等に設置された測定機器と周辺を走行する車両等との間で近距離無線通信を行い、通信可能範囲に入った際に測定値を受信してサーバ等へ送信・蓄積します。
- 複数種類のセンサー情報の収集:硫化水素濃度、音、水温、流量等の複数の測定値を組み合わせて設備の劣化状態を高精度に判断することを想定しています。複数の測定機器に優先度を設定する構成も含まれます。
- 測定機器の省電力制御:測定モードと非測定モードを切り替えることで消費電力を抑え、長期間の運用を可能とします。サーバ等から車両を介して停止指令・起動指令を送信することも可能です。
- AI等を活用したインフラ設備の状態判断:収集した測定値をサーバ等へ集約し、基準値や過去データとの比較、学習済みモデル等を用いて劣化状態を判断し、正常・注意・異常の区分やスコア等として出力します。
今後の展開
今後は、滋賀県守山市での実証を通じて車両を活用したデータ収集方式や漏水判定AIの有効性を検証し、漏水監視IoT端末の開発・仕様設計に反映する方針です。また、大手運送会社との協議を通じて実証方法や運用方法の検討を進めるとしています。
将来的には、物流車両を活用したデータ収集に対して物流事業者へ対価を還元するなど、社会インフラ事業者と物流事業者双方にメリットのあるエコシステムの構築についても検討していくとしています。なお、監視対象や通信環境等に応じて携帯通信網等も組み合わせ、最適なデータ収集方式を選択することを想定しています。
- 報道関係者様:Hmcomm株式会社 IR担当(hm_ir@hmcom.co.jp)
- 企業様:Hmcomm株式会社 営業統括部(sales_team@hmcom.co.jp)
- TEL:03-6550-9830
- FAX:03-6550-9831
本記事はHmcomm株式会社の発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



